向日葵の大冒険

どこぞの小鳥が去年の秋に

どこぞで立ち枯れていたのを啄ついばんで

運よくその子に食べられず

たまたまうちの畑に落下して

またまた運よく他の子にも見つからず

そのまま冬を超えて春になり

うまいこと芽吹いて双葉になって

気まぐれに様子をみようかと

主人あるじのお目こぼしに与あずかって

草むしりの刃やいばを免れて

あれよあれよと大きくなって

カンカン照りの真夏の空に

大輪の花を咲かせました

やがて大きな花は立ち枯れて

たくさんの種を実らせて

そしたらどこぞの小鳥が飛んできて

ひとつふたつと啄んで

たまたま食べられずに落ちたその先で

新しい命を繋いでゆくでしょう