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発見しづらい⁉新型うつ

非定型うつ病というものがあるのをご存知ですか?
これまでのいわゆるうつ病とは
違う症状を発症するうつ病で
その症状は一般的なうつ病よりも
発見しづらくまた誤解されやすいものとなっています。

非定型うつ病とは一体どういったものなのか。
今回は非定型うつ病の症状と
その症状からくる誤解についてのお話です📖

非定型うつ病とは?

ー従来のうつ病との違い

「非定型うつ病」という言葉は
近年、報道などでも話題となっています。
20代や30代に増えているうつ病の一種で
「新型うつ病」や「現代型うつ病」とも言われています。

病気の特徴が非定型であり
うつ病だけに限らないと考えられています。
まだ十分に理解されているとは言えず
パーソナリティ障害などほかの疾患と
間違われて診断されることも少なくありません。
また検査しても異常が見当たらないこともありますので
正しく診断されないことも多いです。

それは従来から存在するうつ病(定型うつ病)と
まったく異なった症状が見られるからです。

定型うつ病の場合
抑うつ症状が強い
もともと興味のあったことや
好きなことであってもやる気が起きない
寝つきが悪く、早朝に目が覚めてしまう
意欲が低下し、食欲が落ちて体重が減少してしまう

非定型うつ病の場合
抑うつ症状は強く現れるものの
興味のあるものや好きなものに取り組むことができる
いくら寝ても眠いという過眠傾向にある
食べることで気を紛らわせ、体重が増加傾向にある

非定型うつ病の症状

非定型うつ病の種類非定型うつ病は
定型うつ病とはまったく正反対の症状が
現れることが多いのが特徴です。

しかも、その症状の出方が特徴的であるため、
しばしば「怠けている」とか「甘えている」と
勘違いされてしまいがちなのが問題になっています。

1気分の落ち込みに浮き沈みがある

一般的なうつ病では
気分はずっと落ち込み気味になってしまいます。
しかし、非定型うつ病の場合は
気分の落ち込みに波があり
落ち込んでいないときは
全く症状がないかのようにケロッとしている
のが特徴です。
この波が激しくなんでもないときは
症状がないかのように見えるという点が
怠け者や甘えに見える原因となっています。

2他者に苛立つ

一般的なうつ病では
うまくできない自分や自らの症状に対して苛立ちます。
しかし非定型うつ病の場合は
自分以外の人間、特に会社関係では上司や同僚
もしくは仕事の内容などに対して苛立ちを覚え
てしまいます。
なのでわがままな人間のように
思われてしまうことがあるようです。

3夕方に落ち込みやすい

一般的なうつ病では
一般的に午前中や朝にうつ症状のピークがきます。
しかし非定型うつ病の場合
その落ち込みのピークが夕方にくることが多く
これもまた、早く仕事を終えたいだけに見えてしまいます。
つまりはサボりぐせのように見えてしまうというわけです。

4 過食に走り太りやすい

一般的なうつ病では
食欲不振や拒食になり、痩せてしまうことが多くなります。
しかし非定型うつ病の場合は
逆に過食に走ってしまうことが多く
そのため痩せるのではなく太ってしまう
ことが多くなります。
これも、やはり健康な状況に見えてしまう原因です。

5 過眠になりやすい

一般的なうつ病では
睡眠障害から不眠に陥ることが多くなります。
しかし非定型うつ病の場合は食欲と同じく
一般的なうつ病とは全く逆で
むしろ眠くて仕方がないという過眠の状態に陥ることが多くなります。
このぐっすり眠れるという状況が
心の病を連想させない原因になるのです。

6楽しいことは楽しめる

一般的なうつ病では
何をしても楽しめないという落ち込みが激しくなります。
しかし非定型うつ病では楽しいことはしっかり楽しめます。
特に休日等は
別人のような状態で晴れやかな気分になることができます。


非定型うつ病は辛い症状に変わりない

一般的うつ病に比べて
怠け者や甘えと認識されがちな非定型うつ病。
しかし、一般的なうつ病と違って
もっと気楽な、あまり辛さのない症状かといえば
そんな事は決してありませんし
そう見えてしまうことが問題でもあります。

だからこそ、しっかりとこの非定型うつ病も
心身ともに危険な状態であるという認識
が必要です。

特に、この非定型うつ病は
怠け者であったり甘えであったり
もしくはわがまま、自分勝手、自己中心的という風に
とらわれてしまいがちな症状です。

しかも、自分でも自分の症状が
非定型うつ病であることに気づかないまま
自分が身勝手で自己中心的な態度をとることから
周りの人とのトラブルも抱えやすくなります。

これだけでも、一般社会で生活する上で
相当のストレスの高い状態になりうる可能性が高いのです。
したがって人間的に自分は未成熟なのでは?
という悩みを抱えることもあるのです。

なので、上のような症状に対して身に覚えがある場合は
きちんと医師に診断をしてもらうことが必要になってきます。
そうでないと
非定型うつが大きな症状へと進化する場合もあります。


非定型うつ病は境界性人格障害の引き金に!?

ただの甘えじゃないだろうか?
そんなふうに思ってしまいがちな非定型うつ病。
しかしそんな非定型うつ病を放置したままにして
悪化してしまうと
境界性人格障害にその症状が発展していく可能性があるのです。

境界性人格障害とは
感情の起伏が激しくなり
対人関係が極端に不安定になる状態です。
キレやすい、虚しさが消えない
自分に対する批判に過敏になってしまうなどの症状があり
同時に見捨てられることへの強い恐怖を感じることもあります。
そのため自分に興味を持ってもらうために
極端な行動に出ることもあります。
リストカットなどの自傷行為や過剰服薬
激しい怒りなどを表現するなどといった行動が
その現れ
となりますが
こういった症状に非定型うつ病から
発展する恐れがあるのです。

非定型うつ病になりやすい人の特徴

非定型うつ病と疑われる症状がでたら
早めに医師の診断を受けましょう。
しかしやはりどこか甘えの症状に似ているため
なかなか精神科・心療内科に行くことを
躊躇してしまうこともあると思います。

どうしても病院に行きたくない方も
以下を参考にし
少しでも気になる症状が当てはまれば
重症化する前に早期治療・回復できる可能性があります。

特徴1良い子だった

子供の頃に良い子であった
または手のかからない子であった人は
非定型うつ病にかかりやすい特場合があります。
非定型うつ病になりやすい人は
自己に対する他人の評価が
気になる人に多い
と言われています。
小さい頃から「良い子でなければ」
という自己規範があった人に多くなるといわれています。

特徴2責任感が強い

責任感の強い人も
非定型うつ病になりやすい特徴を持っているといえます。
責任感の強さとは失敗を恐れ
物事を適当に済ませることのできない性格
である
と言い換えてもいいでしょう。

特徴3自己主張が不得意

自己主張が不得意な人も
また、非定型うつ病にかかりやすい特徴の人です。
自己主張ができないということは
なんでも自分で抱え込んでしまう性格
といいかえることもできます。

特徴4甘えるのが苦手

甘えるのが苦手というのも
やはり自分に厳しく
悩みを抱え込んでしまいがち
ということになります。
こういう性格もまた非定型うつ病を
発症しやすい特徴です。

特徴5プライドが高い

プライドの高さもまた自己完結型で
他人の評価を気にしてしまう性格
です。
これもまたやはり非定型うつ病の
リスクの高い特徴です。

特徴6優しい

優しさは、人間にとってとても大事なものです。
しかし同時にそれは
他人の辛い気持ちを
自分のことのように抱え込んでしまったり
自分が人に迷惑をかけまいとして
しまったりすることにつながる
のです。
なので非定型うつ病のリスクの高い性格だといえます。


非定型うつ病の性格以外の原因

非定型うつ病の原因は
一般的には性格による影響を大きく受けると考えられています。
例えば
小さい頃から全く手のかからない子供であったとしても
内面では対人で強く過敏になっていて
人から良く思われるために不安になっていることがあります。
自分に対して自信が持てないという性格
非定型うつ病になる気質が強いと考えられているのです。
また、性格以外では
次のような原因があるのと考えられています。

生理的要因

うつ病は「心の病」と言われることがありますが
近年では心の病ではなく脳の病気と考えられています。
近年の研究においては
うつ病の人の脳内を調べてみると
脳内の神経伝達物質に異常があることが分かっています。
非定型うつ病においても
脳内のさまざまな神経伝達物質の働きに
異常が見られる
ことによって、症状が現れます。

不規則な生活リズムや運動不足

生活リズムの乱れは
脳内の働きにも大きな影響を与えることになります。
規則正しい生活を続けることによって
脳内の働きも活発となりますが
夜更かしを続けていたり
睡眠をしっかり取らないことによって
自律神経の働きが悪くなって
しまいます。
非定型うつ病の人の多くは
睡眠時間や食事時間が乱れていることが少なくありません。
また生活リズムの乱れによって
運動不足であることも多くあります。
そのため決まった時間に起床するように心がけ
起床後には必ず日光を浴びるようにすることが大事です。
また日中はウォーキングなど
適度な運動に取り組むようにしましょう。

家族や家庭環境

非定型うつ病が遺伝するかどうかについては
明確となるものがありません。
ただし非定型うつ病の人は
親のどちらかがうつ病である割合が
とても多いとする研究が存在します。
その割合は7割程度であると言われており
定型うつ病よりも非定型うつ病のほうが
関連性は高いと言えるでしょう。
また遺伝的なものだけではなく
育ってきた生活環境が似ていることも考えられています。
生活環境が似ていると
物事の捉え方や考え方が非定型うつ病に
なりやすい傾向を引き継いでしまうのです。

社会的な背景

余裕のない社会的な背景も
非定型うつ病の原因であると考えられています。
非定型うつ病はデータ上においては
増加しているのかどうかは明らかにされていません。
しかし報道などさまざまなものをみていると
明らかに増加していることが見て取れ
現代社会だからこそ増えていると考えられるでしょう。


非定型うつ病の治療方法

非定型うつ病の治療は
薬物療法を中心としてさまざまなものに取り組みます。
慢性化する割合がとても高いので
適切な治療に取り組むことが大事になってきます。
最近では、磁気刺激治療(TMS)を行う方も増えています。

薬物療法

非定型うつ病の治療は
脳内の神経伝達物質の働きを整えるために
抗うつ薬を処方されることが多くなっています。
また症状に応じて
抗不安薬や抗精神病薬
その他の抗うつ剤などを
組み合わせて処方することもあります。

薬物療法においては
まず不安要素を取り除くことが大事であると考えられており
不安を抑えながらうつ病の改善を測っていきます。
ただし定型うつ病よりも薬の調整が難しいとされており
服薬してもなかなか効果が現れなかったり
副作用に苦しむことも少なくありません。

精神療法(カウンセリング)

精神療法は「認知行動療法」と呼ばれることもあり
自分自身の行動や考え方の偏りをなくして
社会性を身につけていくための訓練です。
薬物療法と共に積極的に取り入れられる治療法で
グループで実践されることや個人で行われることもあります。
ただしうつ症状が強い間には取り組むことができず
またグループで取り組む場合においては
緊張からくるストレスに注意が必要です。

適度な運動

治療として適度な運動を取り入れることによって
自律神経の働きが活発となり
脳内の神経伝達物質の働きも良くなります。
うつ病は「心の病」と呼ばれるために
心に対して強い関心を持たれることが多いのですが
心身のバランスを考えて治療に取り組むことも大事です。
ストレス解消や生活リズムの改善に繋がり
心身ともに健康を目指すことができます。

生活リズムの改善

非定型うつ病の人には
生活リズムが乱れていることが多いですが
「睡眠時間」「食事時間」などに
配慮して生活するようにしていきます。
特に睡眠については
毎日決まった時間に眠るようにし
睡眠と覚醒のリズムができるようにしていきます。
また決まった時間に食事が摂れるように工夫し
遅い時間に食事を摂ることをなくし
バランスよく栄養摂取できるようにします。

まとめ・病気だと言い出しにくい

自分の心が落ち込んだときの辛さや苦しさを考えると
これは普通の状態ではない…
そう思っていても
休日に楽しく旅行に行ける自分に
どことなく病気だと言い出すのは引け目を感じる…
それを会社の上司や同僚に説明するのが辛い…
会社の上司も同僚も
自分が平気なときは
本当に普通に楽しく遊べるのを知っているだけに
もし非定型うつ病と診断されてもそれを申告しづらいと思います。
だからこそ病院に行くことなく
そのままにしてしまおうと考えてしまう方が多いようです。


それでもしっかりと医師の診断を受けましょう。

大事なことは辛い症状がありながらも
楽しく遊ぶことができ
しっかりと食事を取り
たくさん寝ることができたとしても
そのことに負い目や引け目を感じる必要はない
ということです。

それは決して甘えやわがままではないのです。
ずっと辛い思いをしてまで
自分に厳しくする必要はありませんし
そんなにきつい思いをしてまで
周りの目を気にする必要はありません。

弱っている自分に優しくすることは
甘えではないです。当たり前のことです。

しっかりと医師の診断を受け
きちんとした治療を受けるようにしましょう。

✂✂✂✂✂✂✂✂✂✂✂✂✂✂

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hitoe💋

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