見出し画像

あっという間…の中に詰め込まれた、いろいろ

離婚をして13年たち、娘は大学生。運動会も音楽会も参観日も保護者面談もなく、外での娘の姿を目にする機会が減ってしまった。
子供のイベントの度に、家族総出(おじいちゃん&おばあちゃん)で、いそしんで出かけることを何度繰り返してきただろう。初めてのイベントは3才の保育園での生活発表会だった。本格的なパティシエ修行をはじめようと慣らし保育で利用していた保育園は、娘の初の社会体験だ。意外と子供は柔軟性、対応力があることに驚かされる。別れ際は泣きべそをかいている子も離れた途端ケロッとしている。偏食な娘が「これも、あれも食べましたよー」と先生から報告を受けると、びっくりした。1日がんばったんだな〜と、子供のたくましさに、何度も何度も力をもらったし、疲れも吹っ飛んだ。

初めての発表会、緊張した顔でカスタネットをたたく娘を、元旦那と2人で見守ったのも懐かしい。こんな風に、娘のことを思い出すことはあるのだろうか?

幼稚園最後の発表会は、離婚して1ヶ月もたっていなかった。娘の晴れの日なのに、心に余裕なく周囲へのストレスもあり、気持ちが張り詰めていた。
今まで家族だった私達が、別々の場所から集合し、別々の場所に帰る違和感。心の中で娘に謝りながら手をひっぱり意地でも振り返らなかった、あの時の自分の背中に、がんばったねって言いたい。

そこから、今日までの道のりは、あっという間だったと今は思える。いつまで続くのか気の遠くなる日もあって、人生って長いのか、あっという間なのか、わからない。でも、あっという間だったと思える時まで、また、いろいろと向き合っていくのだろう。
大地震の発生率が80%に引き上げられた。阪神淡路大震災は30年を迎えた。いつ地震が起きてもおかしくない非常事態だけど、この場所が好きだ。実は私は当時の被災者で、今の娘と同じ年だった。今でも、地震を感じると胸がドクドクする。来るものはしょうがないけど、怖い。
どうか、皆、生きて乗り越えたいと願う。いろいろを乗り越えて、皆で、笑って会いたい。今年は、防災にも本気で備えようと思いたった。





いいなと思ったら応援しよう!