脱資本主義時代の幸せ
前回の記事で書いたように、今は資本主義の限界を人々が感じていて世の中の価値観が大きく変わっているように感じます。
まさにそれを感じる出来事があったので紹介します。
12月にフィリピン中部を台風が襲い、現地の日常は奪われました。
私が9年前からお世話になっている方々も被災し、生活に困っていると連絡がありました。私はすぐに寄付をすることを決意し、賛同してくれた協力者の方の助けもあり、自治体に対し約20万円の寄付をすることができました。
このアクションの中で、ある賛同者の方の考え方に共感しました。
お金を稼いだりもらったりすると、ドーパミンという脳内ホルモンが分泌されます。しかしドーパミンは長続きせずもっと欲しくなり、それが尽きると不幸せになります。
一方で人に感謝されるとオキシトシンという脳内ホルモンが分泌されます。このオキシトシンは効果が持続するため、ドーパミンよりも多く長く幸せを感じることができます。
本当の幸せを追求したときに、1万をもらうほうが幸せか困っている人にあげたほうが幸せか、考える機会になりました。
たしかに自分が今回10万円の寄付をしました。経済的に考えれば10万円の損失なのですが、気持ちとしては損失ではなくむしろ満たされています。
これが10万円のコートを自分用に買ったら同じ気持ちにならないと思います。
10万円を失ったことは事実ですが、感謝されたことからプラスの感情が確実にあります。
一方で寄付を受け取った側も、10万円を得たという事実のほかに感謝の念が生まれていることを感じます。
結果として10万円を移動しただけで、関わる全ての人の感情は豊かになったということが言えると思います。
自分で買った花と、大切な人にもらった花とでは価値が違うというのも似たような事象なのでしょうか?
これからの時代で、本当の幸せを享受するためには何かを得ようという意識だけでなく、ときには手放すことも必要なのかもしれません。
この考え方が浸透し、循環していけば世の中がより良い方向へ発展していくのではないでしょうか。
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