『生きるぼくら』原田マハさん
祖母との思い出を頭に浮かべながら、読み進めました。
笑顔や心配してくれた顔で胸がいっぱいに。
本書を読み終えて、祖母と5分間電話しました。
▼概要
いじめから、ひきこもりとなった二十四歳の麻生人生(あそうじんせい)。頼りだった母が突然いなくなった。残されていたのは、年賀状の束。その中に一枚だけ記憶にある名前があった。「もう一度会えますように。私の命が、あるうちに」マーサばあちゃんから? 人生は四年ぶりに外へ! 祖母のいる蓼科(たてしな)へ向かうと、予想を覆す状況が待っていた──。人の温もりにふれ、米づくりから、大きく人生が変わっていく。
言葉の宝箱
人の手で結ばれたかたちをしているからだよ。ふたつの手と手を合わせて、ほっこりと握る。それがおにぎりのかたち。これを食べる人が健康でいっぱいご飯を食べられますようにっていう、作った人の祈りのかたちなんだよな。
2020年5月4日:高校時代のお弁当は「おにぎり」とおかずでした。おにぎりは必ず3つ。1つは2時間目の休み時間に、残りは昼食用。部活動で腹ペコな僕のために、毎朝祖母が握ってくれました。中身は梅干しです。祖母の気持ちが込められたおにぎりを食べて、僕は大きくなれました。ありがとう。
ショックなのはわかるけど、うつむくのはいま、この瞬間で終わりにしなさい。まず、とにかく顔を上げなさい
2020年5月4日:落ち込むと引きずってしまいます。1日塞ぎ込んで寝込んでしうのです。落ち込むことも大切だけど、1秒でも早く立ち上がって歩み続けよう。これからも沢山の失敗をするはず。この言葉を胸に。
自然のまんま、そのまんま。がんばらなくても、みんな一緒に生きてるのよ。私たち、繫がり合って生きているのよ
2020年5月4日:生きているだけで、だれかを幸せにしているのかもしれない。
お母さんと仲直りする、とっておきの方法、教えてあげるわ。それはね、とっても簡単なこと。さきにあやまっちゃうのよ。そしてね。お礼を言うの。ありがとうって。怒らせて、ごめんね。怒ってくれて、ありがとう。さあ、思い切って、言ってごらんなさい。 あなたの大好きな、お母さんに。
2020年5月4日:「ごめんね」と「ありがとう」。相反するような言葉かもしれないけど、つながっているんだ。
誰にだって「最初」があるでしょ。だったら、今日を、その「最初」の日にしたらいいのよ。
2020年5月4日:新しいチャレンジは不安です。まだ起きていないことに対して、想像以上の恐怖を感じてしまいます。そんな時はこの言葉を思い出そう。「できごとよりも考えのほうがこわい」。1歩を踏み出す勇気をくれます。
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