見出し画像

獣の声で歌え[短歌連作]

鴻池朋子 ちゅうがえり/アーティゾン美術館 2020.7.3

画像1

閉じられた本のノドから這い出せばページは白い、世界が広い

画像2

背伸びして獣の皮を嗅ぐ人よマスクは汚れたものを遮る

画像3

ふたたび生まれる 産道をすべり下りかつて俯瞰したまるい大地へ

まれびとの寄りつく浜でどこまでもつながる浜で歌う ひとりだ

事実かは問わずに聴くよ ものがたる人と物語は分けられない 

画像4

美術館の休憩スペースから見下ろせば隣地は解体中。江戸時代の遺構が見える。

鉄、ガラス、コンクリート 土の子は空を目指した永遠を目指した


**************
アーティゾン美術館(旧ブリジストン美術館)で2020年6月23日- 10月25日開催の『ジャム・セッション 石橋財団コレクション×鴻池朋子
鴻池朋子 ちゅうがえり』展を見ての短歌連作です。あみもの第三十一号掲載されたものになります。(写真はすべて会場で撮影)

2020年8月5日現在、入館は美術館WEBサイトからの事前予約制となっています。

久しぶりに店の焼鳥が食べたいです!!サポートしてください!