好きな歌に好きを言いたい　始めに

　

　一読しただけでは意味を掴みきれない、掴むことができたか自信が持てない、それで何度も読み直すうちに、知らぬ間に心のうちに深く沈んで留まってしまった、そういう歌を記録しておきたい。そんな思いで一首鑑賞を始めます。

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「一読では意味が掴めない」タイプの短歌は、Twitterのタイムラインに流すには向いていないのかもしれない。パッとみて「わからない」と思われたら二度と読んでもらえずに、そのまま流れていってしまうだろう。

　仕事が辛いといった呟きや胸の痛むようなニュース、様々な立場の人たちの主張が、呟かれた時刻の順にタイムラインを淡々と流れていく。大体は流し読み、たまに気になる情報があれば指を止める。そもそも四六時中Twitterを見ているわけではないので、数百人をフォローしていると見逃しているツイートの方がはるかに多いだろう。

　そんな中に短歌が流れてきたとして、どうだろう、指はそこに止まるだろうか。止まるとすればどんな歌だろうか。#tanka のタグで検索して、いいね数が多い歌を見ていくと一定の傾向はあるような気がする。

・共感できる
・見せ方に新鮮みがある
・描かれた情景が理解できる
・短歌としてのリズムが自然である（定型である）
・意味の通じにくい言葉がない、文語ではない
・歌のイメージを補助するような画像が添えられている

　こういった傾向を持つ歌は流れの速いタイムラインでも人の目に留まっているのだから、それでもう大丈夫だろう。きっと色々な人がそれらの歌を心の隅に留めていくのだろう。

　そしてこのnoteでは上の特徴に必ずしも当てはまらない、けれど個人的に心に引っかかった歌を拾い上げ、記録して、好きと言う場にしたいと思う。