【ガチMBA学びログ#9】マッキンゼーの7Sは企業の健康診断
【ガチMBA学びログ#7】ではリソースベースドビューと内部分析の大切さについてふれました。
今回も内部分析のひとつ、マッキンゼーの7Sについて取り上げます。
マッキンゼーの7Sは企業の健康診断?
みなさんはマッキンゼーの7Sって聞いたことはありますか?
正直なところ、一応中小企業診断士資格を持つ私も「名前くらいは聞いたことがあるけれども、、」止まりで自信を持って説明できるというところまではいきません。(^◇^;)
7Sは世界的に有名なコンサルティングファームマッキンゼー・アンド・カンパニー社が提唱したもので組織変革のため組織の全体像と要素間の連携を捉えるのにとても有用なフレームワークだといいます。
マッキンゼーの7Sは例えばバリューチェーンのようにフローで見るのではなく、企業を成り立たせている要素を切り分けて分析する要素分析と言う特徴があります。
要素分析は人間の体で言うなら、視力、聴力、身長、体重、問診、、とか健康診断のようなもの。
ただ、それぞれの要素は分析上を切り分けているものの、人間の体のように有機的に繋がっています。
マッキンゼーの7S
それではマッキンゼーの7Sの7つの要素を実際に見てみましょう。
ここで7つもあると覚えられないよ〜(>人<;)と私が心の叫びをあげていたら、
中川功一先生が優しく、
「覚えようとしなくてもいいです、使えるようになりましょう」と言ってくださいます。
でも7つもある上にシステム(System)とスタイル(Style)とか似ている要素があってややこしい。(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾
そこで7つを分ける切り口のハードの3S、ソフトの4Sについて考えます。
ハードの3Sは仕組み、ソフトの4Sはマインド
7Sをハードとソフトに分けて具体的な内容を見てみましょう。
ハードの3Sはカイシャという箱の中にある「仕組み」に帰するもの
ソフトの4Sはカイシャを構成する人たちの一人一人の「マインド」や「ナレッジ」に帰するもの
そう考えたら、ハードのシステム(System)とソフトのスタイル(Style)の違いがなんとなくわかるような気がします。
和菓子工場の事例
それでも少しわかりづらいところがあると思うので、事例を出します。
販売店舗以外に、離れた場所で製造工場を持つ中規模の和菓子店があります。
この和菓子店の悩みは生産管理ができておらず、欲しい顧客がいるのに在庫切れ、逆に過剰生産してしまって廃棄することもあります。
この事例についてどう考えますか?
まずハードの3Sの仕組みで見るのであれば、
組織(Structure)として工場との連携が取れているのかとか、販売戦略(Strategy)はどうなっているのとか、在庫管理のルールやシステム(System) があるのかと言う疑問があります。
ソフトの7Sで見るのであれば、和菓子職人のスキル(Skill)が不足し必要な時に大量生産ができないのかとか、和菓子のロスを怖がって、生産を抑制しているスタイル(Style)が当たり前になっているとか、そもそも従業員が足りない、従業員(Staff)の個人的な事情って何かあるかもしれない、などいろいろなことが考えられます。
完全無欠な企業を目指すのか
それでは、この7つのSを極めれば、完全無欠な企業になるのでしょうか。
中川功一先生は問いかけとして、
ユニクロの柳井さんやソフトバンクの孫さんのような経営者は自分たちの会社を完全無欠な会社と言うのか?
とおっしゃいます。おそらくノーですよね。
強い経営者ほど高みを目指す。自社を完全無欠ではないと考え、より強い組織を目指す。
そんな時の企業の指標がマッキンゼーの7Sだと言うのです。
まとめ
マッキンゼーの7Sは内部分析の1つで、
ハードの3Sとソフトの4Sがあります。
しかし、全て覚えようとしないで、なんとなくこんな項目があったよと押さえておくだけで、
健康診断のチェック☑️項目のように、振り返ることができます