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図式化して戦略を考える

こんにちは。

昨日仕事で、上司から「(会社のとある)LPがちょっとダサいと思うんだけど、どこ改善したらいいだろうか」と相談いただき、同期2人と4人で議論をしました。

ところが、私は色々勉強して意見を出していたものの、決定的に上司と考え方と違うな!と感じました。それはきっと、会社でデザインを担当している方・フリーランスでWebデザイン担当する方も思い当たる節が多々あると思います。


目的よりも手段先行の考え方

上司は、会議の中でこの言葉を連呼していました。

「こういうデザインいいなぁ」

私がいくら「ターゲット層をどこに定めるか決めないと、万人ウケのデザインになってしまう」と意見しても、「特にターゲット層は定めない。多くに人に知ってもらいたいから。そして多くのジャンルの商品を揃えるべきだから。」と答えました。

これって、私からすると目的よりも手段を重視している人の考え方だと思っています。

こういうお客さんに見て欲しい、だからこういうコンセプトにする。
それに合うデザインを決めていく。

デザインの考え方はこれを基本としています。
特に、最近流行りのUXは、ユーザーの行動に沿って
ここにボタンを置くと、お客さんに買ってもらいやすい。
ここでおすすめ商品をこう露出すれば、サイトに留まってくれる。
ことを考える概念です。

そう考えると、上司の考え方はデザインの考え方に沿えば優先順位が間違っていると思うのです。筋肉だけつけて骨がない人間、みたいな。ハリーポッターのワンシーンに骨がなくなる魔法をかけられたシーンがありましたが、それが通じるのはハリーポッターだけ。


lean UXの考え方に出逢う

振り返ると、上司は昔からどこか優先順位が違います。だから1年近く経っても、あまり成果が出ていないのです。それに気づいているのかは分かりません。

けれど私が事例を調べ、「コンセプトから考えないと」と提案しても、上司は受け入れつつ結局上層部の考え方や日々の仕事に忙殺され、手段先行になってしまっています。

冷静に見ている部署のほかのメンバーは、あまり信頼しなくなりました。
最低限の仕事をするだけに留まっています。私もそうなりつつあります。

けれど私の仕事は与えられた仕事をこなすだけではなく、考え方を変えていくアプローチをすることにしました。「上手く図式化すれば理解してもらえるのでは」という考えから、デザインに関してのフレームワークや素敵なサイトのどこがいいのか、マーケティング視点・Webデザイン視点の二刀流で勉強しています。

前置きが長くなりましたが、ここで出逢ったのが「lean UX」という書籍でした。

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特に読んだ中で印象的だった点をご紹介します。

1. lean UXの考え方の3つの基盤

1-0. lean UXとは
「コラボレーションと部門・領域横断的な手法によって、製品の本質を明らかにするための実践的手法であり、これによって文書への過度な依存を減らし、デザイン中の製品の実際のプロダクト・エクスペリエンスへの共通理解を高めるものである。」

lean UXでは、デザインを専門家だけが検討すればいいという考え方ではなく、さまざまな考え方を持つ人が集まるチーム・部署の中で検討を重ねるという考え方を前提にしています。

そのため、デザインに関して興味がない、分からない人も巻き込めるような思考のフレームワークを紹介しています。

1-1. デザイン思考
ビジネスの全ての側面にデザイン手法でアプローチできる。チーム内コラボレーションや全体的視点を身につける
1-2. アジャイルソフトウェア開発
・プロセスツールより個人と相互作用
→互いの意見を交換する
・分厚い文書より機能をするソフトウェア
→そぐとウェアを早く開発・マーケットの適合性と実現可能性の両方から解決
・契約交渉よりも顧客とのコラボレーション
・計画の順守より、変化の対応
1-3. リーン・スタートアップの手法
構築→計測→学習
・プロジェクトのリスクを減らし、開発と学習を迅速化

PDCAを回すことが書かれていますが、互いの意見を交換しながら成果を出していくこと、そしてチームメンバーに留まらず、製品を愛するお客様をも巻き込むことの重要性を提唱しています。結局購入してくれるのはユーザー(お客様)ですからね。

2. lean UXの原則

・常にチームで共有すること
・成果を重視すること
・分析よりも、形にすること

チームで共有するためには、文章ではなく図式化して共有することで、デザインに抵抗感があるメンバーに対しても明瞭に課題・解決策を一緒に考えることができます。その考え方が述べられています。

さらにlean UXでは分析の過程ではなく、成果を出し失敗する機会を経て学習の機会を持つこと、そして失敗に対して寛容であることを原則として書いています。
これは、机上で数字のデータを眺めるより、現場に出て問題点を見つけたり、チームで検討した過程を外部の人間に見てもらう(他部署の同僚やお客様)ことで、フィードバックを得ていくことが例として挙げられるでしょう。


さらにSchooでDXの考え方を学ぶ

昨日の授業で、DX推進計画づくりについて講義がありましたので受講し、マネできることを探りました。

会社には、Webに詳しい人とそうでない人が働いています。そのためか、Webで使えるツールを使えばなんでも解決する、と考えてしまう方が多い印象です。

私の部署のメンバーや、知人でWeb制作に関する相談を受けると、「Web展開すればお客さんが見てくれる・買ってくれる」と考えているのだろう、という節を感じます。

講義では、まず課題を定めることの重要性を提唱されていました。今皆さんが担当しているサービスの課題はどこにあるか、皆さんお答えできますか?私は正直できません。それはかなり問題だと思います(自分でもかなり反省して、必死でデザインとかUXとかの勉強中です)。

いきなり「課題ってなんでしょうね」と語りかけても、もちろん部署の方々は「そう言われてもねぇ」と困ってしまうと思います。そこで、関係各社を説明したピクトグラム等を用いて図式化・相関図の作成をすることで、より課題が明確になっていきます。


lean UXの考え方に沿って、チームを巻き込んでデザイン改善案を提案する

上記でご紹介したlean UXの考え方をもとに、自分で分かりやすく咀嚼し部署の方々へ共有できるようにしています。

進捗が産まれたら、公開できる範囲で投稿します。続編に乞うご期待。

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チームでデザインを考えるには、こちらの記事が参考になるかなと。

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以前、泣きながら会議をファシリテーションしたことがあります。

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