謎と呼べるのかという謎
トイレのレバーには、必ずといっていいほど『大▲小▼』と書いてある。
多くの人は、あれで持っていくべきレバーの向きが理解できるのだろうか。
私は、これに関してはいつも不安だ。
正直、どっちにどうしていいか分からなくなる。
レバーを横から握る手の感覚からすると、レバーは、前に引くか後ろに押すか、この2択だ。
しかし、レバーの記号は、上から見た『▲』と『▼』。
▲は、三角の頂点の方向が奥に向かっているように見えるので、レバーを奥(後ろ)に持っていきたい。
では▼は、その反対?というと、手前に引くのか。となるが、それもおかしい。三角の頂点は下を向いている。だから、私はやはり下に、結局、奥に持ってくの?ということになる。
正しくは、大▲の時は、『上に上げて』ということで、下から前を通って上に、小▼の時は奥側に、ということだろうか。なんとも腑に落ちない。レバーは常に下を向いているから、これ以上に下はない(あるのは奥だけ)はずだからだ。
冷静に考えれば理解できそうなものだが、見るたびに分からなくなって、いつもなんとなくレバーを回してしまう。
何回も使っていれば、どちらが水を流す量が多いのかは感覚で分かってくる。ところが、この記号を見ると途端に一瞬混乱し、結局、どちらをどうするのか、分からなくなってしまう。
みなさんはどうだろう。
これは、思い方のクセ、脳の機能の問題だろうか。
くだらないことのようだが、何とも不具合がある。
もう一つ言うと、定規の目盛り。
大抵1mm単位で線が引いてあるが、このmm単位の線の上に線を引いたとき、それは、例えば本当に5mmなのか、と不安になる。
鉛筆で5mmの目盛りを目安に紙に線を引くと、それはあくまで『mm』という一つの目盛りの世界であって、その中は、もっと細かく分かれていて、本当は5mmより多いのかもしれないし、少ないのかもしれない。
目盛りの一つ一つは、もっともっと目に見えない幅があって、それはどこまでも続いてしまうように感じる。で、実際はどこを指し示しているのか、と悩む。
子どもの頃はよくそんなことを考えてモヤモヤしていた。今はあえて封印しているが、その感覚は失われていない。
これは一体何なのか。
そんなことをいちいち思うから、数学が頭に入らなかったのだ、と思ったりするが、どうしても気になるので仕方がない。
これがルールだといわれても、XやYなどの文字を交えた計算になると、それは本当に文字でしかなく、 計算ができるはずがない、とこれも理解できなかった。
日々の中にある、頭の中の小さな不具合。初めて文字に起こしてみた。
そんな役に立たない、むしろ暮らしにほんの少しの違和感と支障をきたす感覚を今日、ふと意識したのだ。
長年このままだから、今更直しようがないが、せっかくなら余計な迷いは消えてほしい。
でも、記事が1つできたのだから、今日はちょっとした前進。
とりあえず、良かったと思うことにしよう。