早く起き過ぎた朝に
起きたら午前4時ちょっと過ぎ。
お腹すいたなぁ……ぼんやりと思う。
そりゃそうか……24時間以上何も食べていないと気づく。
ぱっと着られる服を着て、小さな鞄にお財布と鍵だけ入れる。ここまでは素早かった。
次は靴下と靴……あれ?なんだか履くのが億劫。じゃあ草履にしましょうか。
冬ならまだ夜の時間。今は日が昇る前なのに朝の方が強めというか、結構明るいんだと気づく。外は静か。さすがにこの時間は、蝉もまだ鳴いていない。
いざ外に出たら、それなりに車が通っていて、ぽつりぽつりと人が行き来している。無音ではなかったんだ。
実は結構賑やか、そんな街を歩きながら、今日も変わらず世の中が動いているんだなぁと思った。
ホッとする気持ちと、じゃあわたしは何をしているのという不安な気持ちが入り混じる。今の空の色みたい。
朝が近いけれど、まだ薄暗くて、静かなようで、ザワザワしている。あぁこのままだと良くない、目の前に朝が来るのに、わたしは勝手に夜へ向かってしまう。
ふらっとコンビニに入った。
店員さんがいなくて焦る。
奥から音がしてホッとする。
おにぎりとパンを手に取った。
炭水化物ばっかりじゃないと思いつつも、今は何か足そうとかは難しくて頭が回らない。
それにお箸とか、なにか道具を使って食事をすることが億劫に感じた。
よかろうこんな日も。
買い物を済ませコンビニを出る。
少し歩いて公園へ。
オール明けなのか、お疲れ気味に見えるお若い集団が何組かいたり、ベンチで寝ている人がいたり。思いの外、先客多し。
3連休の中日だってこともあるのかな。
人のいないベンチで、買ってきたものを無心で食べた。自分で選んだのに、あまり味が分からなかった。鼻が詰まっているわけでもないのにね。
でもお腹に食べ物が入って少しホッとした。いつの間にか朝が来ていた。
空を見て気づく。
公園を出て、来た道とは違う道を選びつつ帰る。
「今暇っすか?」
突然自転車に乗った人に聞かれ固まる。
直感がYESとは言うなと警報を鳴らす。
「仕事に向かってます!」
咄嗟にそう答えた。
「仕事か。すんません!がんばって」
おや、結構いい人?
「ありがとうございます!」
応援ありがとう、嘘ついてごめんの思いを込めて会釈して、架空の職場へ向かってしばらく歩いた。
そして、うまいこと家へ帰る道に戻る。いつの間にか鳴き始めた蝉の声を聞きながら、家へ無事帰り着いた。
お隣さんにつられて洗濯機を回した。
ところが洗濯完了の音を聞いても、なぜだか動けなくて、干すまでに時間が掛かってしまった。
よくよく考えたら、公園でせっかくのご飯を食べたのに味がしなかった時点で微妙に不調だったんだ。
そんな日もいいじゃない。
そんな日も悪くないんじゃない。
身体とは反対に、心はそこそこ晴れているらしい。
そうだね、悪くないよ。
そう思いながら1日を過ごした。
絶好調じゃなくても、いいじゃない。
7月17日月曜日、今日も蝉は元気だなぁと思いながら振り返り。
もしサポートをいただいたら……いただくことがあったら……どうしましょう??どうしたらいいのでしょう??その時に考えまずでも良いですか?