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#13)健康的な食事のバイブル、遂に完成【私の憲法シリーズ】8条解説

【ご挨拶】~自分専用の人生の指針を作ってみた~

ぬちどぅたから(命こそ宝)

はいさい。こんにちは。社畜のシロです。
健康で文化的なちょうどいい生活を送り続けるための知識を発信しています。

沖縄で生まれ育ったのにうちなーぐちを話せないので、冒頭では自分の勉強のためにもくがにくとぅば(黄金の言葉、金言)を紹介してます。今回はちょっと本編と関係しています。

本編の「私の憲法シリーズ」は健康で文化的なちょうどいい生活を送るために私が勝手に作った憲法(考え方や習慣などをまもめたもの)について、勝手に解説していくシリーズです。私も健康で文化的なちょうどいい生活を送りたい!という方には参考になる記事だと思いますのでぜひご一読ください。

正直今回の記事は読む価値あると思います。腸優良な情報、、いや、超優良な情報が詰まっています。健康のバイブルをどうぞ、あなたにも。

(全文を読んでみたいという変り者の方は「こちら」からご確認ください。1万文字の立法晶窒化ホウ素級の硬さを誇る文章が読めます)。

【第8条の導入】~8条は健康な食事の方法について~

2章は健康について書いており、前回の補足・解説(2章第7条)では健康の定義についてご説明しました。そして今回は具体的な「健康のための食事」についてお話させてください。

私は食べることが非常に好きなので、健康に関する食事、栄養、添加物や農薬に関する情報にも関心を持ちいろいろ調べてみましたが、、、多すぎません?

食事に関する情報。かなり飽和している気がします。新たに発見された健康に良い食べ物、栄養素とか、むしろ実は○○は体に悪かった!とか。巷に情報が溢れすぎですよね。

「食品が健康に及ぼす影響について過度に信用してしまう事」をフードファディズムと言うらしいですが、そんな言葉が生まれる程、現代社会は健康情報が氾濫しています。

情報というものは人の行動を変えるために誰かが意図的に発信していることが多く、そこにお金が絡めば余計にその確率は上がります。情報発信者の本心が人々を健康にしたい!だったらいいのですが、そうではない場合や、それに加えてこの商品を買って欲しい、この情報を発信するとお金が手に入る、という思惑がついている場合、慎重になったほうが良いでしょう。

そこで、情報の荒波に飲み込まれないように、健康の食事について第8条でまとめてみました。

それでは、憲法の本文を見てみましょう。

(ちなみに、今回はいつも以上に長いです1万文字を超えます。もはやノートというか本です。覚悟してください。)

【第2章健康 第8条:食事規定】

健康でいるために食事は重要な要素であり、以下の規定を基本として、日々の食事を摂るよう心掛けること。

一 成人である場合は常に満腹のような状態は避けるべきであり、普段は1から2食で、かつ、小食でいることが望ましい。

二 栄養素やカロリーなど、ある特定の指標を過度に気にする必要はない。

三 よく噛んで食べること。

四 特定のものだけを食べる習慣は避け、豆、胡麻、発酵食品、オリーブオイル、魚、海藻、ナッツ、野菜、キノコ、鶏、芋、果物、全粒穀物など、幅広くかつ旬の新鮮な食材を摂るように心掛けること。

五 加工肉、揚げられた食品、高温で処理された食品、精製された砂糖が入っている食品など、加工度の高い食品は控えること。

六 抗生物質は特定の条件下では欠かせないものであるが、善良な腸内細菌まで見境なく殺菌してしまうため、健康への悪影響があることを理解し、極力利用しないように努める。

【第8条の補足・解説】健康な食生活の答え

冒頭は補足するところがないので、1項から補足・解説していきたいと思います。

一 成人である場合は常に満腹のような状態は避けるべきであり、普段は1から2食で、かつ、小食でいることが望ましい。

1項は「1~2食にして満腹を避けよ」というもの。「●●を食べると健康になる!」とか、「元気になるためにいっぱい食べなさい!」はよく聞きますけど、「健康になりたいなら食うな!」って結構衝撃じゃないですか?

(ちょっと脱線しますが、私の出身である沖縄県では、おばーたちが若い人には「かめーかめー」(食べろ食べろ)ということで、永遠にご飯を出してくる風習、通称かめーかめー攻撃がよく行われます。)

参考文献の『無病法』や『LIFE SPAN』『最強の健康法』『最高の体調』など、様々な文献で言われているのが「現代人食いすぎ説」

なんでも、人間の消化器官系・味覚や嗅覚といった感覚・脳の食欲中枢は200万年前に発達しており、長い間食料が少なく、低カロリーの食材しか身の回りになかったため、出来るだけカロリーの高い食べ物を求めるように発達しているとのこと。

そのせいで私たちは高カロリー食品を見ると200万年前からの設計された身体の欲望が暴走して食べ過ぎてしまうのだとか。200「万」年ってキリストもびっくりですよ。研究者に言わせると、この欲望に意思の力で立ち向かっても本能に100%捻りつぶされて終わりだそうです。

人間が鳥みたいに飛べないように、身体がそう設計されているなら仕方がないですね。正面から戦うのは諦めましょう。

(血糖値を調整するホルモンについて、上げるホルモンはグルカゴンやアドレナリンなど5種類ありますが、下げるホルモンはインスリンただ1つらしく、そのためインスリンが機能しなかったら一発で糖尿病へGOとのこと。いかに体が飢餓に対応している一方で、飽食を予測していなかったが分かります。)

質が悪いのが、こうした体の仕組みを市場経済でマーケティングに長けた猛者たちがうまく利用しているところです。その立場ならむしろ使わない手はないですよね。

なんせ200万年という時間を味方につけたマーケティングです。悠久の時を経て糖分、脂質、塩分の吸収マシーンと化した我々の身体を弄ぶマーケティングめ、、許せん!!

ついカッとなってしまいましたが、要は食べ過ぎるように身体が設計されているだけで、4項で推奨されるような質の良い食事であれば、1日1~2食程度で大丈夫ですよということです。

むしろ空腹は集中力や免疫力を上げ、体の調子を整えるどころか寿命を延ばす可能性が高いとのこと。さらに空腹は最高の調味料。次の食事を最高に美味しく食べるためにその空腹は大切にとっておきましょう。

この理論から、私は最高にグルメな人はスリム説を唱えています。

二 栄養素やカロリーなど、ある特定の指標を過度に気にする必要はない。

続いての2項は「栄養素とかカロリーじゃなくて質の良い食材から摂取することが大切」というもの。

よく●●成分が●●に効く!とか聞きますが『究極の食事』の著者は大体のそういう言葉は科学的根拠が弱い!と一喝しております。多くの科学的論文をもとに書かれた素晴らしい名著なのですのでぜひご一読ください。

この本ではフルーツは糖尿病のリスクを下げるが、フルーツジュースはリスクを上げること、ベータカロテンを多く含む人参などの食材は健康に良いが、ベータカロテンだけを摂るとむしろガンのリスクを上げること、リコピンを多く含むトマトは健康にいいが、リコピンが健康に良いと裏付ける科学的根拠はないことなど、様々な科学的根拠に基づいた説明がされています。

4項、5項と関わりますが、栄養素の働きや構造は非常に複雑なため、一概にどの成分がいいと証明するのはかな~~~り難しく、人によって異なれば、環境や年齢など、あらゆる状況によって変化するので、1つの栄養素の効果が全ての人にあてはまるものではありません。

そのため、体に良いものよりも明らかに悪いものを排除する考え方が効果的です。1粒でどんなケガも治る仙豆はドラゴンボールの世界にしかありませんが、ちょっと飲んだら死ぬ毒、というのは現実世界に多数存在しています。

糖分や脂質、ビタミンや食物繊維など、いろんなものが良いとか悪いとか情報が溢れていますが、基本的に4項の食材をよく食べ、5項の食材を控えた方が科学的には健康、ということです。

2項を改めてまとめると、「成分信仰に惑わされるな!」といことです。ちなみに、食品を成分の集合体としてのみ捉える考え方を栄養至上主義(ニュートリショニズム)というらしいです。いろんな言葉がありますね。

健康的な食事については、これだけ食っておけば良い!とか炭水化物さえ抜いていれば何を食ってもいい!とかそういう一神教的考え方は健康には良くないので、新鮮な質の良い食べ物を幅広く食べる、多神教的な考え方に改宗しましょう。

三 よく噛んで食べること。

続いての3項はシンプルですね。「よく噛め!」という規定です。お蕎麦のようにツルっとしたのど越しを楽しむ食べ方もありますが、いつもそんな食べ方をしていたら寿命を縮めます。ほら、よく言うじゃないですか。「ツルは千年、カメば万年」って。寿命10倍変わりますよ。あれ、そういう意味じゃないんですか?

冗談はさておき、よく噛むことは消化器官の動きを助ける、脳を刺激して活性化、肥満の防止、歯の状態を保つなど様々な良い影響があります。以外と忘れがちなんですよね。

特にスマホを触りながら食べることが多い人は、あまり噛まずに飲み込みやすいので注意してください。消化器官に負担がかかってしまいます。

そもそも、スマホを触りながらや、仕事をしながらの状態だと交感神経が優位の状態になります。食事の際は副交感神経が優位になる方が消化・吸収等の活動にとって望ましいため、何かをしながらの食事は出来るだけ控えましょう。

(少し脱線しますが、健康や幸福において、腸が相当、かなり、非常に重要な役割を果たすので、腸に優しい生活を心掛けましょう。具体的にはよく噛む、食物繊維をよく摂る、適度な運動をする、などです。腸についてはまた別の記事で説明します)

四 特定のものだけを食べる習慣は避け、豆、胡麻、発酵食品、オリーブオイル、魚、海藻、ナッツ、野菜、キノコ、鶏、芋、果物、全粒穀物など、幅広くかつ旬の新鮮な食材を摂るように心掛けること。

続いての4項は8条のメインディッシュ。結局を何を食べればいいのか、の答えにあたる規定です。色々書いてあって覚えられんわ!という方のために、標語を作りました。4項で挙げた食材の頭文字を取って

「まごは おさかな やきに いくぜ」です。全く意味が分からないので補足します。

これは、食育の世界でよく言われる「まごはやさしいわ(まめ、ごま、発酵食品、野菜、魚、しいたけ(キノコ類)、いも類、わかめ(海藻類))」に、私が参考文献を読んでオリーブオイルやナッツなどを加えてより強化した標語です。

少し長くなりますが、簡単にそれぞれの解説をしてみたいと思います。

ま(まめ類)大豆、小豆、インゲン、ひよこ豆など食用だけで数十種類ありますが、普段使いだとミックスビーンズなどがお勧めです。種類によりますが、全体的に食物繊維やマグネシウム等のミネラルが多く、大豆はたんぱく質が豊富です。最近では代替肉として大豆ミートが注目され、味がよくなっているのでお肉の代替品として使えるレベルになってきています。普通にうまい。

ご(ごま)脂質(約5割)、たんぱく質(約2割)が豊富です。カルシウム、鉄分などのミネラル(約5%)が多いのも嬉しい特徴。すりごまじゃないと消化・吸収されないので、すりごまにしましょう。量を摂る必要はないので、ご飯や魚、スープなどにパラパラっとかけるだけ。見栄えも栄養も良くなります。

は(発酵食品)健康において特に重要と言われるのが発酵食品。腸内細菌のバランスが整い、なんと精神にも影響があるのだとか。納豆、味噌(汁)、醤油、漬物、キムチなどが身近でしょうか。日本人の朝食によくでてきそうな食材ばかりですね。幸運なことに日本食は発酵食品が多いです。先人達の英知に感謝。大体60℃以上で調理すると菌が死んじゃうので、低温調理か加熱せずに食べるタイプがお勧めです。

お(オリーブオイル(加熱)、生ならオメガ3が豊富なアマニ油やえごま油など)油脂は脳の働きや細胞膜を作るうえで重要な役割を果たすので、質の良い油を摂ることは重要です。脂質は敵ではありません。加熱の場合は酸化に強いオリーブオイル、そのなかでもエクストラバージンオイルが良いようです。サラダなどにアマニ油やえごま油をかけて生で摂るのもとてもお勧め。間違ってもサラダ油をサラダにかけて食べないでください。また、ダイズ油も様々な健康への悪影響が報告されているので控えた方がよさようです。特に、高温で処理した油は肝臓や細胞にダメージを与えやすいので全力で避けましょう。

さ(魚)幸運なことに日本は世界最大の漁場である北西太平洋(三陸沖等)漁場があるために、魚種だけでなく、魚介類を調理する技法が非常に豊かで、世界トップクラスです。いまや寿司は世界的に人気な料理となりました。様々な研究で魚を食べると心臓病や脳卒中、糖尿病、うつ病、慢性疾患のリスクを下げることが報告されています。

か(海藻)幸運が続き、海藻も魚と同様に日本では豊富で、日本人は昔から食べているのでそれらを分解する酵素を有しています(欧米人にはないとか)。わかめ、昆布、あおさ、ひじきなどなど。食物繊維が多く、腸の働きや腸内細菌を支えます。不足しがちなミネラルも豊富に含まれており、味噌汁に入れたりして食事のスタメンに入れてみましょう。私は沖縄県出身なのでよくモズクを食べてます。まーさん(美味い)。

な(ナッツ)クルミやアーモンドといったナッツ類はおやつに最適です。様々な論文で健康への良い効果が示されており、病気のリスクを下げたり、脳の機能を向上させたりする効果が報告されています。ハイカロリーなので食べ過ぎは注意ですが、1日10~30グラムを目安に小腹が空いたらとる、といった食べ方がお勧めです。それくらいに小分けされた素焼きのミックスナッツが最強です。

や(野菜)健康に良い食べ物の代表格野菜。量を摂るならサッと炒めて。しかし、調理で失われる微量栄養素も多いので、サラダも併せて食べるとグッド。先ほどでてきたオメガ3系の油をかけて食べるとベター。市販のドレッシングは質の良くない油が使われていることも多いので、使い過ぎには注意しましょう。野菜は新鮮で旬の食材がベストです。種類が多すぎて一概には言えませんが、食物繊維、ビタミンが豊富です。

き(キノコ)日本は海だけでなく山の幸も豊富ですが、最近では技術の進歩により工場生産ができるようになったことで、しめじ、えのき、エリンギ、舞茸ですら年中スーパーで購入することができます。素晴らしい時代です。キノコは食物繊維が豊富で便秘にもよく効くのだとか。ビタミンやミネラルも含み、冷凍すると栄養素が増加する種類もあります。料理面ではグルタミン酸を多く含むのでうま味が向上します。

鶏(鶏肉、卵)牛肉や豚肉は栄養価が高く、美味しい最強の食材なのですが、むしろ栄養価が高すぎること、美味しいので食べ過ぎてしまう傾向にあり取り扱い注意です。悲しいことに、様々な研究で大腸がんのリスクや心筋梗塞、脳卒中のリスクも上がるとの報告があります。一方で、鶏肉はそれらのリスク増加についてはあまり報告されておらず、むしろ大腸がんなどはリスクを下げるとのこと。他方、個人的にはこうした科学的根拠も重要だと思いますが、食べる幸せも大切だと思いますし、何よりバランス(ちょどよさ)を大切にしたいので、私は牛肉も豚肉を全く食べないわけではありません。「食肉」というテーマは健康の観点以外にも環境、倫理的な観点が交差する重要なスクランブル交差点なので、別の記事でお話できればと思います。

い(イモ類)イモとは、植物の根や地下茎が肥大化してでんぷんなどの養分を蓄えているものの総称で、ジャガイモ、サツマイモ、サトイモなどがあります。実は植物としては全然違う仲間たちなので、栄養素もそれぞれ特徴があります。一方で食物繊維はだいたい豊富です。イモも普段の食生活に取り入れたい食材ですが、ジャガイモについては野菜ではなく、炭水化物の塊という特性上、ビタミン入りの砂糖と考えた方がいいようです。様々な文献でフライドポテトは酸化した油と相まって「食える毒」のような扱いをされているので、その点はご承知おきください。

く(果物)果物も健康に良いイメージがありますが、科学的にも良いです。生で食べやすく、そもそも食べてもらうために植物が作っている部分なので、苦み成分など毒素があまり含まれておらず、正真正銘の食べるための物。ビタミンが豊富で、様々な健康への良い影響が報告されており、精神面の安定にも効果があります。一方で野菜ジュースは重要な食物繊維を取り除いてしまっているので、果物ではなく甘いジュースと同じ分類になります。飲みすぎに気を付けましょう。

ぜ(全粒穀物)全粒穀物は精白されていない穀物のことを指し、小麦粉であれば全粒粉、お米であれば玄米といった食べ物です。精白された穀物はその過程で糠と胚芽が取り除かれて、重要なミネラル、ビタミン、食物繊維が取り除かれてしまいます。つまり、ほぼ糖分のみの状態になるのため、食べやすくはなるのですが、砂糖を食べているのと同じようなものなので、白い炭水化物の摂取は糖尿病のリスクを上げてしまいます。精白された穀物は栄養学的な観点からすると、夏休みのない8月、笑わないサンタのような存在です。いいんですか?いんですか?こんなに重要な部分を削っちゃっていいんですか!?という感じです。

さて、長くなってしまいましたが4項の「まごは おさかな やきに いくぜ」は以上になります。覚えられてでしょうか。私はよく「お」と「い」の部分を忘れます。

多くない?と思われますが、多いんです。万能な食品はありません。幅広く、旬で新鮮な食べ物を幅広く摂ることが健康的な食事です。毎日全種類食べる必要はありませんが、食材の買出しに行くときや、食事のときにどれだけカバーできているか、ちょっと意識してみると、自分の食生活の偏りに気づけるはずです。

スーパーフードとかサプリとか、楽な方に流れやすい人間ですが、健康に良いと言われている物だけを食べるのは「絶対これから上がる!」と言われている企業の株式に全資産を投資するようなものです。可能性はあるかもしれませんが、その1つや少数の企業にあなたの全財産をかけることができますか?健康も同じです。

「まごはおさかなやきにいくぜ」という13種類の食材は言わば、あなたの健康のポートフォリオ。幅広いセクター(食材)に分散して投資(食事)を行うことで長期的に安定して分配金(健康)を得る事ができるのです。何を言っているのかさっぱり、という方はぜひ3章以降の「経済的自立」に関する規定もご覧ください。

4項をまとめますと「健康的な食事とは、まごはおさかなやきにくいくぜ、を指標に質の良い食べ物に分散食事すること」。さぁ、5項に移りましょう。

五 加工肉、揚げられた食品、高温で処理された食品、精製された砂糖が入っている食品など、加工度の高い食品は控えること。

続いての5項は「加工度が高い食品は控えよ」という規定です。サブテーマとしては「糖質・脂質・塩分吸収マシーンからの脱却」

4項でも述べたように、どんなケガも治る魔法の薬はありませんが、1滴で人を殺す毒はあります。ローマは1000年以上にも渡り繁栄しましたが、崩壊は一瞬でした。どんなに健康的な食事をしていても、明らかに食べてはいけないものに手を出すと長期的な健康は成しえません。

幸いにも日本は食品安全についてかなり厳格な規制やコールドチェーンが発達しているので、1回食べたら死ぬような食べ物は流通していません。安心して全ての食べ物を食べることができます。

しかし、1項で説明したように、私たちは200万年かけて「糖質、脂質、塩分吸収マシーン」へと進化を遂げ、それをマーケティングにより煽られているので、以下の食品を食べ過ぎてしまいます。

①加工肉、②揚げられた食品・油脂が多い食品、③精製された砂糖が入っている食品・飲料・白い炭水化物、④塩分の多い食品

残念なことにみんな大好きソーセージ、ハム、ベーコン等の加工肉は様々な健康に悪いとする研究報告があるようです。赤い肉は発がん性の「可能性がある」。でしたが、加工肉については発がん性が「ある」。というのが研究結果のようです。さらに、全死亡率のうち脳卒中や心筋梗塞による死亡率も上がるとか。(切なすぎる!)

揚げ物、油が使われている食品、砂糖が使われている食品も食べ過ぎる傾向にあるので意識的に摂り過ぎないようコントロールする必要があります。

特に、甘い飲料、清涼飲料水は一瞬で砂糖を大量に摂取してしまうので、ヨーグルトだろうがビタミンCが入っていようが、大量の砂糖を摂取すると健康へのプラスの影響を打ち消してしまうので、控えましょう。

あまり食べてないように見えるのに体重が増える、落ちない人と悩んでいる人は甘い飲み物を日常的に飲んでいないか要チェックです。

また、白米や小麦粉、ジャガイモといった白い炭水化物もほぼ砂糖のようなものなので、控えましょう。白米も美味しいので大好きですが、1杯毎に糖尿病のリスクを11%上昇させてしまいます。(悲しい!)

お菓子コーナーや加工食品コーナーなどに行って成分表示を見て欲しいのですが、ほとんどの食品に「砂糖」「油脂」「ナトリウム」が入っているはずです。

お菓子に関してはもはや食べている、というより止まらない、といった感覚の方が合っている気がします。気づいたらお菓子ってなくなってるんですよね。

高塩分食は高血圧を招き、腎臓病のリスクを上げます。また高血圧症のように通常の血圧が高い人は血管に常に圧がかかっている状態であるため、放置しておくと血管に少しずつダメージが蓄積され、動脈硬化や脳卒中、心筋梗塞の可能性を高めます

加工食品と外食は基本的に塩分が多く使われているので、この点は注意しましょう。ある研究によると、日本人における死亡・障害をもたらす要因の第1位がタバコで、2位が高血圧、3位が食習慣のようです。(https://www.helthdata.org/japan(2020年12月13日閲覧))。

脂質・糖質・塩分を美味しく感じてしまう私たちの性質は、食品を売りたい企業からすると利用しない手はありません。そのため、加工食品、外食等加工度の高い食品はそれらの3要素が多い傾向にあります。

こうした企業努力が悪いこととは全く思いませんが、自分の体や利害関係者(この場合は食品企業等)の特徴を理解したうえで付き合っていくことが大切なのではないでしょうか(私もお菓子や唐揚げが大好きですが量は気をつけています)。

ちなみに、どうでもいいのですが、私は何が入っているのか、何から作られているのかよく分からない食品を「サブプライムフード」と呼んでいます。この語源となったサブプライムローンは「リスク高いけどいろんな債権を組み合わせて安全なように見せかけた金融商品」であり、それを売りさばいた結果がリーマンショックです。

そして、サラリーマンはよく加工度の高い食品を食べているので彼らを私は「リーマンブラザーズ」と読んでいます。彼らにリーマンショックが起こらないよう祈るばかりです。

とはいっても我慢しすぎるのも体に良くないので、自分自身の体と相談しながら、オリジナルの「ちょうど良い」を探していきましょう!

六 抗生物質は特定の条件下では欠かせないものであるが、善良な腸内細菌まで見境なく殺菌してしまうため、健康への悪影響があることを理解し、極力利用しないように努める。

第8条の最後の6項に移ります。6項は「抗生物質は本当の最終手段」というお話です。

何度かでてきていますが、人の健康には「腸」が超関係しています。腸の状態が精神や肉体の状態を決定しているといっても過言ではないほど、腸が重要なのです。

腸については分量がこれ以上長くなると読む人がいなくなりそうなので別の記事で書き、ここでは簡潔に説明します。

まず、腸には大量の細菌が住んでいて、彼らと私たちは共存関係にあります。私たちは住処と食料を提供し、彼らは私たちが使えない栄養素を私たちが使える栄養素に変換してくれたり、害のある細菌と戦ってくれたり、幸せを感じる神経伝達物質の生産などを担っています。

つまり、農家でもあり、軍隊でもあり、福祉活動も行う集団が腸内細菌なのです。理想の政府!!命令しかしない脳みそとは大違いです。私は腸内細菌的な官僚になりたい(混乱)。

しかも、幸せホルモンと呼ばれるセロトニンは腸で8~9割生産されていると言います(セロトニンは神経伝達物質であり、正式にはホルモンではありませんが一般的にそういわれています)。9割ってまじか!まじです。

そんな腸内細菌の食料が「食物繊維」です。彼らはこれを食べて生活しています。しかし、現代人は糖質・脂質・塩分はよく食べますが、この食物繊維を食べなくなってしまったため、現在腸内細菌は餓死状態です。

また、発酵食品は腸内環境を整える働きがあり、いわば腸内の福利厚生システム。それも現代人は全然とらない。さらに、ストレスも胃腸に大きな負担をかけます。こうした状況は腸内細菌にとって最悪です。

つまり現代人の腸内細菌は、低賃金、低福利厚生、強ストレス下で、食料生産、軍隊、社会福祉を行わないといけない国家公務員。こんな状態続いたらみんな死んでしまうか、辞めてしまって国家としての体制を維持できません。霞ヶ関も真っ青の超ブラック環境ですが、これが現代人の腸内環境なのです。

しかし、腸内細菌の悲劇はこれで終わりません。6項のメインは「抗生物質は最終手段」というもの。なぜかと言うと、抗生物質は悪い細菌もろとも良い細菌も含めて全ての細菌を殺戮する大量破壊兵器。

1度の服用で腸内細菌の3分の1を殺す、というデータもあります。そのダメージは半年経っても回復しなかったとのこと。

私はこの特徴から抗生物質を「バスターコール」と呼んでいます。その一度のバスターコールで、オハラは焦土と化し、滅びました。おなたの大切なお腹はそうならないよう、気を付けてください(ただのオヤジギャグでした、すみません)。

腸にとっては本当に最終手段なので、ぜひ、服用はお医者様と相談して、慎重に使いましょう。

それでは第8条のまとめに移ります。

【8条の要約】

第8条は何を、どう食べればいいのか、食べない方がいいのかを規定した条文であり、以下の6項から構成されていました。

1項「1~2食にして満腹を避けよ」

2項「栄養素とかカロリーじゃなくて質の良い食材から摂取することが大切」

3項「良く噛もう」

4項「健康的な食事とは、まごはおさかなやきにくいくぜ、を指標として分散食事すること」

5項「加工度の高い食品は控えよ~糖分・脂質・塩分吸収マシーンからの脱却~」

6項「抗生物質はバスターコール」

今までで最長の1万文字を超える長文になってしまいましたが、ここまで読んでいただきにふぇーでーびる。

私は医者ではなく、健康や医学に関するプロではないので私の健康規定はあくまで文献を参考に私自身の指針として、現時点での考えや知識をまとめたものに過ぎません。

自分の健康を守れるのは自分だけです。健康を誰かの手に委ねず、自分なりの指針を持って判断していくことが重要だと考えています。

どういったものを食べるべきか、食べないべきか、自分なりに学んで、自分なりの指針を作成する。この憲法がそういった一助になればと思います。

すべての人が健康で文化的なちょうどいい生活ができますように。

ではでは、また、やーさい。

(参考文献)

『100の科学的メソッドと40の体験的スキルから編み出した最高の体調』 鈴木祐 著

『世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事』 津川友介 著

『腸科学』 ジャスティンソネンバーグ  エリカソネンバーグ 著

『LIFE SPAN 老いなき世界』 デビッドAシンクレア マシューDラプラント著

『無病法』 ルイジ コルナロ 著

『最強の健康法』ムーギー・キム 著(&名医・専門家オールスターチーム 著)

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