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心臓がなくても生きていけるのは・・・クラゲのように体を動かそう!【生き物からのラブレター#42】

やーっと少し涼しくなってきましたね。
今年の夏は暑くて外になかなか出る気になれませんでした。おかげでちょっと運動不足を感じる日々。

最近は9月から新学期が始まり、息子の登校付き添いが復活したので少し歩くようになりました。1日5000-6000歩くらいは歩いてるかな?みなさんはどうですか?歩いてますか?


さて、私の所属している地球レーベルという団体から発行されている自然情報誌「地球らいぶ」では色々な専門のメンバーに記事を書いてもらっています。

その中の一人は整骨院の先生。担当するのは「季節とカラダとともに」という健康コラムです。

6月号の記事「『歩く』は体に良いのか!?」では以下のようなことが書かれていました。

 歩く事で得られる効果ってめちゃくちゃあります。
 骨も筋肉も、脳や内臓ですら、歩く振動が元で動いているし、もっと言うと、動くことで起こる『慣性の法則』や『不感蒸泄』と言って、風にあたる事で起こる、目に見えない水の流れもあって、体が正しく動くようになっています。
==中略==
 血流が良くなる食事や薬をいくら飲んでも、意味がないわけではないですが、血を押し流すのは体ですから、体を動かすことが最低条件なのですね!
 鳥が空を飛ぶように、魚が泳ぐように、人は歩きます。

引用:地球らいぶ2024年6月号 季節とカラダとともに 

これを読んで私が思い浮かべたのは、クラゲのこと…。
ご存知の方もいると思いますが、クラゲはなんと心臓がありません。

え?心臓がなくても生きられるの?生き物として成立するの?と驚く方もいるかもしれません。だって人間にとって心臓は本当に命の根源みたいなもので、「死ぬ=心臓が止まること」という認識でほぼ間違いないでしょう。

どうしてそういう解釈になるのか。そもそも心臓は何のためにあるのか、何の役割を果たしているのか。心臓はポンプです。血液を全身に巡らせるためのポンプ。

細胞には酸素が必要です。体を動かすには酸素が必要です。脳みそ働かすにもめっちゃ酸素使ってる。
その酸素を身体中に運んでいるのが血液。
つまりは心臓が止まると死ぬ、というのは身体中に血液(酸素)が行き渡らなくなるから死ぬということです。

つまり、心臓という強力なポンプがなくとも全身に酸素が行き渡ればOKというわけ!

さぁ、ではクラゲさんはどうなっているのかというと…

まず酸素は体表から取り込みます。酸素たっぷりの海水中に生きていて、かつゼラチン質のペラペラした体は直接的にガス交換ができるのです!

しかし、それだけではない。クラゲがそれこそ心臓の拍動のように傘を閉じたり開いたり動かすのを見たことはありませんか?あの動きは泳ぐため…もあるのかもしれませんが、水管と呼ばれる全身に張り巡らされた管を通して全身に酸素や栄養を行き渡らせるポンプの役割をしているのです。

つまりクラゲそのものがもう心臓。自ら全身を動かすことで酸素を行き渡らせている。ひっくり返って泳ぐことをやめたサカサクラゲでさえ定期的に拍動します。

美しい放射水管が見えているミズクラゲ


最初の話に戻りますが、人も歩きましょうってことです(笑)。
心臓様が勝手に拍動して血液を全身に送り届けてくれているから、私たちは生きています。けれど、心臓だけに頼っていていいのか!全身くまなく、末端まで血を巡らせて健康でコンディション良くいるためには動くのだー!

ということで、最近は登校散歩+運動会のダンスを息子と一緒に練習してます。
ジャンプはなかなか良い気がする(笑)。



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ひとでちゃん/ サイエンスコミュニケーター
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