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カンブリア宮殿から:Gong Cha

今日もご覧いただきありがとうございます。

私が欠かさず見ているテレビ番組の一つにテレビ東京の「カンブリア宮殿」があります。番組を見るのと合わせて、マーケティングの分析を簡単に行っています。今回は先般の放送で取り上げられた「Gong Cha」について、書いていこうと思います。Gong Chaは2006年に台湾で創業、2015年から日本で展開しているお茶専門のカフェで、日本では162店舗を展開しています。2018年のタピオカブームで一気に売上が伸びたものの、ブーム終了で売上が減少、しかし、現在V字回復し、売上を伸ばしているということでした。
そんなGong Chaについて、番組からの断片的な考察になりますが、成功要因を考えてみました。

Gong Chaが成功した理由

Gong Cha成功の理由の1つ目は、提供価値をタピオカドリンクから、場所へと変えたことです。2018年のタピオカブームの時にはタピオカドリンク自体が提供する価値となっていましたが、ブームが去ると、Gong Chaの提供する価値がなくなってしまい、売上が低迷します。そこで、Gong Chaは10代の学生をターゲットにし、友達と一緒にスマホを見るのに適した1.5人席などを導入、ワイワイ喋りながら時間を過ごす場所の提供へ切り替えます。Gong Chaの提供するこの場所は、静かに落ち着く場所を提供するような、他のカフェとは差別化されたものとなっています。
Gong Cha成功の理由の2つ目は、明確なターゲット設定をしたことです。先程も触れましたが、Gong Chaはターゲットを10代の学生をメインに置いています。先述の1.5人席だけでなく、各ドリンクが200円程安くなる学割料金を設定、商品戦略だけでなく、価格戦略でも一貫性が取れています。
Gong Cha成功の理由の3つ目は、販路の拡大です。10代の学生をターゲットに施策を打ったGong Chaですが、一方で、コーティ・コーヒーなど、Gong Cha同様に10代学生を狙ったライバルの参入も出て来ています。これに対し、Gong Chaはセブンイレブンでの商品展開をしています。広い販路に商品を展開することで、入手性が上がり、浸透率が高まり、売上が上がります。他社に先駆け、自社の業態にこだわらず販路を広げた素晴らしい戦略だと感じます。

その他感想など

浸透率が高いブランド程、想起され、売上が増える、というマーケティングの考え方があります。この売上を取りに行く考え方がセブンイレブンとの協業です。
一方でロイヤルティを高めて、リピート購入を増やす考え方があります。こちらはターゲットの明確化と提供価値になる場所づくりとなります。ロイヤルティの高さは、ユーザーが多数アルバイトの応募に来るほど高くなっています。
正直、番組を見るまでGong Chaはタピオカドリンクのイメージしかありませんでしたが、この浸透率とロイヤルティの両側面を抑えたマーケティング戦略、素晴らしいと感じました。

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ヒット商品研究所
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