アウシュビッツの図書係 * 再読
初読の時に受けた衝撃が忘れられない。
知ってはいたが。
あまりにも有名な非道の所業ゆえに、知っているつもりだった。
アウシュビッツを生き延びた少女への取材で明らかになった、その一部始終。
女性の収容所の様子が書かれている書籍は少ないんじゃないだろうか。
旧約聖書を読むと、そんな過酷な状況さえ神から試されていると捉え、それでも選ばれた民は、聖書のルールを守らねばならぬという気迫のみで日々を生きていたのではないかと、彼らの心情をほんの数パーセントだけ、わかった気になっている。
この本には、
死の天使メンゲレや、アンネ・フランクなどなど、有名な人物の収容所での様子も書かれている。
最後に当事者たちのその後が最後まで書かれることで、読後感が救われたものになっている。
読んでいて辛かったが、読んで良かった。
以前にも読書感想文を書いたが、アウシュビッツ収容所解放から80年という今日、歴史を顧みるために再度のご紹介。
そして、世の中には絶対的な悪も、正義も存在しない。
なぜこんなにまでユダヤ人は迫害されるのだろうか。
イジメられる側にも問題があるのでは?という疑問から読んでみているのが、
いま書いている小説の動機付けにもなった書。
合わせて、パレスチナ関連の書籍も後日、紹介していこうと思う。