ゲーム界に起こる激動に思いを馳せる
先日のApple Special Eventでは、デバイスの発表は一切なく、日本と関係あるもので言うと「Apple TV+」と「Apple Arcade」という2つのサービスが発表されました。
「Apple TV+」の方は現状でもNetflixやAmazon Primeの観切れないほどのコンテンツ量に圧倒されている私にとっては正直興味が薄いです。
一方、定額制ゲームサービス「Apple Arcade」に関しては、20代前半くらいまでは結構なゲーム好きだったこと、最近Googleのゲームストリーミングサービスの「Stadia」が発表されたばかりだったこともあり、かなり興味津々です。
StadiaとApple Arcadeの比較
AppleとGoogleという、2大IT企業からほぼ同時期にゲームサービスが発表された今年はゲーム業界にとって激動の年として記録に残りそうです。
NintendoとSonyのビジネスモデルを破壊しにかかっているとも見て取れます。
そういう文脈で言えば、GoogleのStadiaの破壊力はすごいです。
とは言っても、金額がいくらくらいになるのか、コントローラーの操作性の問題、どんなゲームが遊べるのかなど、様々な要因によって状況は変わってくるでしょうが、「ゲーム版Youtube」のような気軽さで本格的なマルチプレイヤーゲームが遊べるようになるなら革命的です。
その点、Apple Arcadeはインストール型だと思われるのでゲームの動作に関しては有利ですがその分遊べるのがAppleの端末に限られることと、Stadia同様コントローラの操作性の問題はあり、「イマイチブレイクしない」可能性はあります。
すでに、「Fortnite」や「Minecraft』のように、マルチプラットフォームで大成功している先駆者が居るので、わざわざ「Apple Arcade」を契約しようと思わせることが出来るか?が鍵です。
高品質なiOS、MacOS共通のコントローラが発売され、それによる全ての対象作品の快適なプレーが保証されることが最低条件になりそうですが、その点に関しては遊べる端末が限られることがプラス要因にもなり得ます。
考えれば考えるほど、どっちも凄い!という結論です。
NintendoとSIEはどうなるの?
現状のゲーム業界で派遣争いをしているNintendoとSIEへの影響はかなりのものでしょう。
SIEはすでにPlay Station Nowというクラウドゲーミングサービスを提供していますので、Stadiaと思いっきり競合しそうです。
Nintendoの方はゲームに対する手触りとか、低遅延へのこだわりが強いメーカーなのでクラウドゲーミングへの参入は考えづらく、Apple Arcadeの競合となります。
ゲームの質、コントローラなどを含めた総合的な体験ではゲーム機メーカーであるSIEとNintendoに軍配が上がりますが、ネットワークサービスの質や、ユーザーの動向を見てサービスを改善していくスピード感ではITの巨人であるGoogleとAppleの足元にも及ばない印象です。
私は長年のNintendoファンですが、それでもネットワーク周りのサービスの不便さはずっと以前から感じており、「子供が遊ぶおもちゃ」なんだからそれでいいと言われればそれまでですが、それこそIT企業と比べると「大人と子供」だと思います。
「やばい!」のは間違いありません。
でも、私がかつて愛したSEGAのようにソフトウェアの開発に専念する道がありますので、ユーザーとしてはNintendoやSIEのゲームで遊べなくなるわけではありませんし、ゲーム人口自体は増えるはずです。
なんにしても、今後の発表が楽しみですね!