経営を一極集中から多極分散へ。超速の経営制度「N-GEARS(エヌギアス)」
昨日、この8ヶ月の間に選任した執行役員たちを対外的に発表しました。1年前には2人だった執行役員が9名へと増加し、ナイル経営チームも常勤取締役を含めて総勢14名の体制となりました。
経営組織として「そんなに人数が必要なのか」という意見もあるかと思います。実際、単一プロダクトで投資対象を絞って短期にグロースさせていくスタートアップでは取締役CXOなど5人以内の常勤経営陣でチーム構築をするのが一般的でしょう。
ですが、ナイルはすでに複数の事業領域で事業を展開しており、社員数も250名を超えるなど組織としての規模感が大きくなってきました。
また「デジタル革命で社会を良くする事業家集団」をビジョンに掲げ、様々な産業領域においてデジタル化・DX化を推進する事業多角化を経営方針としています。
こうした方向性を選択する上では、数人の経営陣がハンズオンで全ての事業・組織に積極的に介入していくことは経営のスピード感と正確性の観点からどんどん非合理的になっていきます。
各事業あるいは各経営テーマにおいて、高い合理性と迅速性を持って意思決定に貢献し執行を担える経営幹部層が必要となると考えたナイルでは、2018年頃からそうした人材確保のために採用活動を強化し、私自身もコミットメントして採用活動にあたってきました。
その結果として、企業経営における幅広いテーマ、課題について専門性をもって議論でき、かつ強力に執行できる良い経営チームを集めることができました(現実的には、経営チームの素晴らしさを証明していく作業はこれからなのですが)。
経営組織の多極分散化の取り組み「N-GEARS(エヌギアス)」
経営陣がここまでの速度で急増するタイミングはこれまでにありませんでした。14人という人数はもはやチームというより組織と呼ぶべき人数規模であり、組織である以上、各人に対する責任と権限の持たせ方や相互のコミュニケーションの齟齬などによって簡単にパフォーマンスダウンひいては瓦解する可能性もあります。
そこでナイルでは、今年度より「N-GEARS(エヌギアス)」という独自制度により、経営組織のパフォーマンス最大化に取り組んでいます。
N-GEARSは「経営における重要な各種テーマごとに経営組織を分割し、迅速かつ合理的な議論をガバナンスを維持しつつ実現する仕組み」です。
現在は、ナイルの経営に関わるテーマを9つに分割し、各テーマごとに「ボード組織」として当該テーマについて議論する執行役員以上のメンバー最大8名を任命しています。
ボード組織は、主として当該経営テーマの執行を担う内部ボード(例えば事業CEOや事業COO、事業CTOなど)と、執行には関わらないが当該テーマに知見があるor利害関係がある外部ボードを選定し、様々な観点から議論が行われるよう工夫しています。
事業と組織が拡大してくると、社内的な経営会議において、全経営陣が全ての事項を把握するのは難しいですし、効率的とも言えません。各経営陣の時間は有限であり、かつ得意とする領域も違うため、全員が全ての議論に頑張って参加するよりも、特定のメンバーが得意とする議論に集中した方が経営は前進します。
事業推進においてはOKRやティールなど様々なマネジメント手法が取り沙汰されますが、経営組織におけるマネジメント手法はまだまだ言語化されているものが少なく、工夫の余地があります。
ナイルでは数年前から推し進めてきた「多極分散型意思決定組織」について、経営レイヤーにおいてもこれを推進し、経営組織全体として超速かつ高精度の意思決定を実現できるようにする体制作りを推進していきます。
今後について
ナイルでは現在運営しているマーケティングDX事業(デジタルマーケティング領域とメディアテクノロジー領域における事業展開)と自動車産業DX事業(オンライン経由でのマイカーサブスクリプション提供を展開)の2軸にて事業展開を進めています。
ただし、遠くない未来においては、ナイルはこうした事業体の数をさらに増やしていき、多角化する事業の中でより迅速で合理的な経営判断が可能な体制づくり、そして権限と同時に責任を併せ持つ人材・チームには金銭的にも報われる環境づくりを構築していくことを目指しています。
今後、これらの取り組みについても何らかの形で明らかにしていきます。また、実現したい未来に対し、まだまだ足りないピースが多く、頼りにできる仲間探しは続けていくことでしょう。
今回の記事を読んで、少しでもご興味を持たれた方は、ぜひ当社採用オウンドメディア「ナイルのかだん」や採用サイトなどもご覧になってみてください。
参考:
ナイルの採用オウンドメディア「ナイルのかだん」
ナイルのキャリア採用サイト
ナイルのポテンシャル(新卒)採用サイト