見出し画像

「名言との対話」10月26日。ナポレオン・ヒル「富を分かち与えると、よりいっそう多くの富を得る」

オリバー・ナポレオン・ヒル(Oliver Napoleon Hill [ˈɑːlɪvɚ nəˈpoʊliən hɪl], 1883年10月26日 - 1970年11月8日)は、アメリカ合衆国自己啓発作家

アメリカ・バージニア州出身。1908年、新聞記者時代に鉄鋼王・アンドリュー・カーネギーのインタビューし、成功哲学の体型化を頼まれ、受け入れる。70歳を超えていたカーネギーは、成功にも法則があり、失敗にも法則があり、その法則が体系化できれば、無駄な労力や時間が省かれて、社会に大きなプラスになると考えており、その事業を完成させられる若者にヒルを指名したのだ。この事業は無償で推進してほしいという要請だった。

カーネギーの協力もあり、成功者500名以上にインタビューする。20年後、1928年に『思考は現実化する』を刊行。そしてこれを成功プログラムとして、さらに完成へ向けて努力していく。

この間、ウッドロー・ウィルソン大統領の広報担当補佐官やグランクリン・ルーズベルト大統領の顧問官を歴任した。全政界で7000万部を売り上げた『思考は現実化する』、この成功プログラムの成功、多数の講演活動によって、ナポレオン・ヒルは大富豪になっていった。

カーネギーの要請に即答し、20年間無償で、成功者のインタビューを継続したことが、ナポレオン・ヒルの成功の秘訣である。こういうことを実行に移す若者はいない。

現在ではナポレオン・ヒルの成功プログラムは洗練され、彼が1970年に亡くなった後、1988年には日本語版も完成している。この時期にブームとなった記憶が私にもある。

ナポレオン・ヒル『成功者哲学』を読んだ。以下、そこからの学び。

賢い継母は彼をみて「この子に必要なことは、何かはっきりした目標なのよ」と父と本人に語りかけた。それが彼を立ち直らせた。

そして運命の出会いのカーネギーへのインタビューは3日3晩続いた。そのインタビューを終えて、カーネギーは成功の秘訣に関する哲学の体系化をもちかけたのだ。

読み進めるなかで、エルバート・ハバード(1856-1915)がでてきた。自分で800人もの社員を抱える大出版社をつくりあげた成功者である。この人のことを調べたことがあり、多くの名言を発見した。「人生における最大の失敗は、失敗を恐れ続けることである」。「一日に少なくとも一つは自分の力にあまる事を成し遂げようとしない限り、どんな人間でも大した成功は期待できない」。「報酬以上の仕事をしないものは、仕事並の報酬しか得られない」。「 明日いい仕事をするための最良の準備は、今日いい仕事をすることだ」。「天才とは、絶え間なく努力を続けられる人間のことである」。「心を込めて仕事をしなさい。そうすればあなたは必ず成功する。なぜなら、そういう人はほとんどいないからである」。「幸運とは、不屈の精神のことである」。

「貧困、無教養、無知、絶望、恐怖」という運命を乗り越えたナポレオン・ヒル自身のアドバイスを聞こう。

「老年は、あなたの人生で最も有意義な時期なのだ」「成功とは、自分自身の人生を生きること」「富を分かち与えると、よりいっそう多くの富を得る。利益をほかの人々と分かち合うと、あなたはその人々の債権者となり、当然、その「貸し」はあなたに返される」。

ナポレオン・ヒルは「心の平安」について語っており、なかなか興味深い。

「否定的な力や、心配、劣等感といった態度からの解放」「我欲からの解放」「精神的、身体的な疾患からの解放」「恐怖からの解放」「意味もなく何かを求めるという弱さからの解放」「仕事と遊びと達成の歓びの所有」「自分自身であること、自分自身で考えたことを行うという習慣の形成」「人生の態度を正しい方向に向ける習慣の形成」「他人の精神的自立を助ける習慣の形成」「死後、どうなるかという心配からの解放」「自分が何をしたいかという点から物事を考える習慣の形成」「不幸を幸福に転換させる習慣の形成」「取ろうとするより先に与える習慣の形成」。

「心の平安」へ向かうためのキーワードは「解放」と「習慣」のようだ。こういった「心の平安」を伴った成功を獲得して欲しいとヒルは述べている。そうありたいものだ。

「富を分かち与えると、よりいっそう多くの富を得る」を名言として取り上げたい。それは「利益をほかの人々と分かち合うと、あなたはその人々の債権者となり、当然、その「貸し」はあなたに返される」からである。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?