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「名言との対話」6月3日。丸谷金保「慌てず 焦らず 諦めず」

丸谷 金保(まるたに かねやす、1919年6月25日 - 2014年6月3日)は、日本の政治家。享年94。

北海道池田町出身。明治大学卒。十勝日日新聞編集局長などをへて、1957年に37歳で池田町の町長に初当選、北海道で唯一の社会党町長だった。町長を5期20年つとめた後に、1977年に第11回参議院議員通常選挙に当選し国政に転出し、町長時代同様に日本社会党に属した。2期12年務めた後、1989年政界から引退した。

町長在職中に十勝ワインを開発し、全国的に有名になる。「ワイン町長」の愛称があるほど話題になった。金谷町長のことは、当時のメディアで何度も見かけている。私も北海道勤務時代は、町経営のレストランでワインを味わったこともある。名物町長であった。

墓は本人の希望で土葬となった。土葬は法律で禁止されていない。棺の蓋には直径4センチほどの穴があいており、丸谷金保らしく130本のワインが注がれた。池田町ブドウ・ブドウ酒研究所の所長経験者の中林司さんは「ワインを注ぐ際、ちょっと丸谷さんの顔にかかったんですが、なんか笑っているようなお顔でした」と振り返っている。

ワインレッドの御影石の墓石には、「慌てず 焦らず 諦めず」のフレーズと「ワイン町長 丸谷金保」とも刻まれている。自宅は「丸谷金保記念館」と名付けられた。

丸谷金保『ワイン町長奮戦記』のオビには「ワインと肉で理想郷ができた!赤字財政、過疎問題、住民の福祉、、、、、。山積みする難問を見事さばいた北海道池田町長の秘策とは? 卓越した創意と行動力で魅力ある町づくりをしていく著者の痛快で涙ぐましいドキュメント」とある。

十勝町のワインは、一村一品運動のさきがけであった。「慌てず、焦らず、諦めず」という丸谷金保座右の銘は、しだいに熟成していくワインを思わせる20年にわたる長い町長時代を彷彿とさせる。「慌てず、焦らず、諦めず」は、人生100年時代に活きてくるフレーズになるだろう。

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