#164 え!ほかのところで葬儀してしもたんですか!とならないために
こんにちは!
お坊さんのファッションコーディネーター、
袈裟や仏具の企画販売することを通じて豊かなものを拡げていきたい
久柳-くりゅう- の 昌子久晃(しょうじひさてる)です。
タイトルのようなケースはオーバーではなく、たまに耳にするケースです。「葬儀のやり直し」ということまでも聞くこともあります。
そうならないために、より檀家さんとの関係構築とサポート体制をより強固にしていきたい。しかし、ご高齢でコミュニケーションが取りにくく、ご本人もその後のことに漠然とした不安がある。
その負担・不安を少しでも解消するための、法律家さんとの関わりについてお話を聞けるきっかけがありました。
そのことについてレポートしたいと思います。
京都信用金庫さんのお誘いで参加した「つながるピッチ」がきっかけでした。
つながるピッチは京都信用金庫のコミュニティ施設「QUESTION」に関わる方々がどんな仕事をしているのかを知ることができ、また皆さまのご事業を広くアピールできる機会です。
ご縁があったのは司法書士の福村雄一先生です。
ものすごく物腰柔らかで、お話しやすい方です。
お寺と連携して檀家さんとのコミュニケーションを円滑にされることもうなずけます。
福村先生はQUESTIONではこんなイベントもされたことがあります!
1. はじめに
近年、少子高齢化や核家族化が進む中で、「身寄りがない」「親族はいるが疎遠である」といった事情により、自らの死後の手続きや葬儀・埋葬等について漠然とした不安を抱える方が増えています。そうした方々が抱える悩みを解消するために注目されているのが「死後事後委任契約(死後事務委任契約とも呼ばれる)」ものです。
本記事では、お寺と専門家である司法書士が連携を図ることで、どのように死後の手続き・供養を手厚くサポートできるか、その具体的なメリットや流れを整理します。特に、終活を専門にされている司法書士・福村雄一先生の考えや方針を軸に、お寺との協力体制を活かした新しい取り組みを紐解いていきます。
2. 死後事務委任契約とは
死後事務委任契約とは、契約者が亡くなられた後に必要となる事務的手続きを、あらかじめ生前に第三者(司法書士など)に委任しておく仕組みです。たとえば以下のような業務が想定されます。
葬儀や火葬・埋葬に関する手配
行政手続き(年金の停止・健康保険や介護保険の資格喪失手続き 等)
遺品整理・不動産の片付け
銀行口座の手続き(解約・残高確認 等)
その他、日常生活に関わる事務の精算(公共料金、携帯電話、サブスクの解約等)
この契約を結んでおくことで、身寄りがいない方や親族と疎遠な方の“死後の不安”を解消でき、スムーズに最後の事務処理を進められます。特に、信頼できる司法書士を委任先にしておくことで、法的手続きが確実に実行される安心感が得られます。
3. お寺×法律家との連携によるメリット
3.1 供養・葬送の「安心感」
死後事務委任契約の中には「葬儀や供養に関する希望」の取り決めも含めることが可能です。しかし、事務手続きを請け負う司法書士は基本的に法律面のプロであり、宗教的な儀式や葬送の面まで単独でフォローすることは難しいです。そこで、お寺と連携することで「法要や供養の面はお寺さんに任せる」という体制を構築し大きな安心感が生まれます。
3.2 寺院が担う「心のケア」と地域性をより強固に
お寺は地域に根付いたコミュニティの中心的存在であり、檀家さんはもちろん、地域住民の方々の「心のケア」を担う役割をもってきました。お寺側が檀家さんの相談窓口になり、法的な後ろ盾として司法書士いることで、仏事や供養の相談を日頃から気軽にしやすくなり、地域・檀家さんとの関係構築より強固になることが期待できます。
3.3 ワンストップサービス
仏事・供養に関する相談はお寺が中心になり、行政や金融機関といった手続きに関しては司法書士が行う。こうした「業務分担」が明確であれば、生前から安心して「自分の死後」を任せられます。また、ご家族がいる場合でも「葬儀や納骨の相談はお寺、法律関連の諸手続きは司法書士」とスムーズに動けるため、結果的に遺族の負担軽減にもつながります。
4. 福村雄一先生の方針とお寺とのコラボレーション
4.1 福村先生の専門性と姿勢
福村雄一先生は、終活支援を専門とされる司法書士であり、多くの方々が抱える「死後の手続き・お墓・葬儀」などにまつわる不安をサポートしながら、利用者目線でのきめ細かい対応を行っていらっしゃいます。
わかりやすい説明
法律用語や手続きは難解になりがちですが、福村先生は専門用語をかみ砕きながら、契約者に合わせたわかりやすい提案を心がけています。契約者の思いを大切に
「どのように見送られたいか」「お墓や仏壇の取り扱いをどうしてほしいか」など、生前からしっかり聞き取り、それを法的に実現するための具体的な手続きを提案できるのが強みです。
4.2 お寺とのタッグの特徴
福村先生と提携するお寺では、檀家さんへのアプローチを通じて「死後に対する漠然とした不安」を解消するサービスを展開しています。具体的には以下の流れで連携が進むケースが多いようです。
お寺が窓口となり、檀家さんが抱える不安や要望をヒアリング
必要に応じて司法書士と連絡調整を行い、法的手続きの説明や死後事務委任契約の提案
お寺が葬儀や供養に関する要望を把握し、法要や供養の場を確保
福村先生が行政・法律手続きを整理し、契約書を作成・締結
契約者ご逝去後は、決められたとおりにお寺・司法書士が分担して対応
檀家さんにとっては、長年親しんできたお寺を通じて「最後の準備」をすることで、心情的なハードルが下がり、かつ安心感が得られます。加えて、司法書士がお寺と連携することによってより希望が明確になり、スムーズに手続きが進められ、無用なトラブルも回避できることが期待できます。
5. 死後事務委任契約を考えるうえでのポイント
5.1 契約内容の明確化
死後事務委任契約を締結する際には、「どの範囲の業務まで依頼するか」を明確にすることが大切です。たとえば、
行政手続きのみ依頼するのか
遺品整理や不動産の売却・管理まで含めるのか
供養や法要の手配まで含めるのか
契約者自身の希望と予算をもとに、対応範囲を細かく設定しておくと安心です。
5.2 生前準備との連動
死後事務委任契約とあわせて「遺言書の作成」や「エンディングノートの整備」を行っておくと、より包括的な終活となります。特に相続に関する希望や、葬儀・法要の形式については「遺言書」との重複や差異がないように整理することが重要です。
5.3 定期的な見直し
生活環境や健康状態、家族構成は時間の経過とともに変化していきます。定期的に契約内容を見直すことで、最新の事情に合った終活サポートを受けられます。福村先生のような、契約者の人生の変化に寄り添う柔軟な姿勢をもった司法書士と連携することで、より長期的な安心感が得られるでしょう。
6. 最後に
お寺と司法書士が連携して行う死後事務委任契約の意義や、その具体的な流れについてまとめてみました。
あくまでお寺が檀家さんの窓口になりながら、福村雄一先生のように、終活を専門とした司法書士先生がバックアップに入ることで、より安心感のある葬儀・供養・死後の事務手続きといった多岐にわたるサポートを行い、不安をワンストップで解消できます。
身寄りのない方や親族と疎遠の方
自分の死後を安心して任せたい方
葬儀やお墓、仏事について具体的に決めておきたい方
こうした方々にとって、死後事務委任契約は有効な手段の一つと感じました。さらに、お寺という「精神的なよりどころ」と、司法書士という「法的専門家」の両面から支援を受けることで、より深い安心感と納得感を得られることでしょう。
これからの時代、「終活」は単なる事務手続きの準備だけでなく、生き方そのものを見つめ直す機会にもなります。ご自身やご家族、そしてお寺の檀家さんが少しでも穏やかに日々を過ごせるよう、お寺+司法書士の連携という新しい終活スタイルが、今後ますます広がっていくことが期待されます!