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#169 現代はAWE(オウ:畏敬の念)を感じにくくなっている?!

こんばんは。

お坊さんのファッションコーディネーター、
袈裟や仏具の企画販売することを通じて豊かなものを拡げていきたい
久柳-くりゅう- の 昌子久晃(しょうじひさてる)です。

過去二回に渡りAWEについて書きました。

1回目はAWEの概念説明について。
簡単に言うと、崇高さや壮大さに触れた際に生じる畏敬・畏怖・驚嘆などがまじりあった感覚で、自然・芸術・宗教体験などが起因して感じる状態です。


2回目は自分が感じる「これってAWE体験?」という事について自身の経験について書きました。


現代はAWE(オウ:畏敬の念)を感じにくくなっている?

このタイトルの提言ですが、これはAWEついて知るきっかけになった、和えるオンラインサロンの勉強会内で、株式会社和える代表の矢島里佳さんが指摘されたことでもあります。

日本は、森林の割合が国土の7割を占め、自然に恵まれ、四季があり、AWEを感じやすい環境にあると考えます。

日本には、「八百万の神」という概念が存在します。
全ての自然物に神が宿るという考え方です。
しかし、その自然は文明の発展の過程でないがしろにされた部分があることは否定できません。
八百万の神が宿り、AWE体験の対象になりうる自然環境が壊されてきた。
加えて、これは世界的な流れですがデジタル化の急激な発展により、AWEを感じるタッチポイントが少なくなる生活様式に変わってきた。

余談ですが、八百万の神つまり万物に神は宿るという考え方は日本独自のものではなく、古代ギリシャやローマ、またインドのヒンズー教の教えでは多神教の考えを使用しています。
それでもなお、八百万の神という概念は海外からも興味深く見られているそうです。

日本の伝統は元来AWEを感じやすい?

前述のように近年の文明の発展はAWEとのタッチポイントを少なくする傾向にあるもの、日本の国土風土はもともとAWE体験を得られやすい環境にあると考えます。
神秘的なものが見れる場所は多いし、富士山に代表される山岳信仰もそうです。多くの観光客が好む観光地ではなく、コアな、ディープな日本の自然の奥深いスポットをインバウンド客が求め、訪れているのもその表れといえます。
自然環境だけがAWEを感じる対象ではないのですが、やはり日本の誇るべき特徴として、そのことは触れずにはいられません。

また、素材を活かした無駄を極力省いたモノづくりを追及したり、和食でも素材の旨味を活かした日本によくみられるアプローチはAWEを感じやすい生活様式なのかもしれません。

伝統文化とAWEを「和える」

あとは株式会社和えるさんがメインテーマに置く「伝統文化」
これもAWEとの密接な関係がどうやらありそうで、
今回の勉強会の講師さんと、株式会社和えるさんの研究テーマとなりそうと、勉強会内で盛り上がっていました。

この動きは非常に楽しみで、
「なんとなくいい」けど、上手く言語化できない部分を、AWEの研究で理論的に紐を解いていける可能性があり、ワクワクします。

引き続き、AWEをちょっと意識した生活が楽しみになります。


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