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#25家紋!カモン!時代を超えて変わるものと変わらないもの‐紋章上絵師坪内さんの話‐
おはようございます。
袈裟や仏具の企画販売することを通じて豊かなものを拡げていきたい
久柳-くりゅう- の 昌子久晃(しょうじひさてる)です。
伝統を次世代につなぐという理念を掲げる和えるのオンラインサロンの勉強会で仲間うちと紋上絵師の坪内聡子さんのお話を聞いてきました。
あなたはご自身の家紋をご存じですか??
紋上絵師とは
着物に家紋を書く職人さん。
今回の勉強会で実際に実演する様子を拝見しましたが、
定規とコンパスと筆で器用に家紋を書いていかれます。
全て手作業。
文化や歴史が続く日本。
— 坪内紋章上絵店 (@Uwae66) September 6, 2023
100年続いている老舗、京都では1000年続いている老舗がある。
江戸時代から現代まで400年
平安時代から現代まで1000年
世界的に見てもこんなに続いている老舗があるのはほとんどない。
平安紋艦は、平安時代に作られたもの。そんな時代から続いている家紋を
大切にしたい pic.twitter.com/omI94L1myg
家紋のルーツは
平安時代にさかのぼるそう。
公家や貴族が好みの文様を牛車に付け、自らの名前の代わりに、持ち物の所有性を明らかにしたことが「家紋」の始まりだとされています。
その後、武家社会になると、「家紋」は、戦の場において敵味方を区別する“旗印”、あるいは自らの存在をアピールする“目印”として、武士には不可欠のものになります。
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坪内さんからも同じ説明がありました。
家紋に内包する意味
坪内さんは以下のように説明されていました。
3つ意味がある、と。
①名前を示すもの
➁お守り
③先祖からの願い
➁について、
邪悪なものは背中からやってくるといいます。
家紋が着物の背中に印されるのは、それから身を守るためだという説明がありました。
なおかつ、着物には背中の中心に一本線を縦に引くように「背縫い」という縫い目があります。
その切れ目から入ってくる余地を与えないために、「家紋」で守る、ということです。
③について
家紋は実にいろいろな意匠があり、バラエティに富んでおり、中にはユニークなものも見られます。
その意匠一つ一つに意味を込め、時代を超えて、家紋を通じて子孫へのメッセージとを伝えていく。
なんだかロマンがありますね。
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さて、我が家の家紋の意味についても調べてみました。
「丸に木瓜(もっこう)紋」(単に「木瓜紋」ということも)です。
結構メジャー紋であちこちで見ます。
ウリを輪切りにしたその断面を図案化したもの、鳥の巣を象ったもの、神社の御簾のモコウに使われた文様などと、定説では無いようで、諸説が語られているようです。いずれにしても子孫繁栄や縁起のよいものにあやかろうという意味がこめられているようではあります。
日本的な「はっきり伝えない」奥ゆかしさ
文字のある時代に、自分のものと示すための「マーク」
言葉ではなく、デザインで子孫に伝える「メッセージ」
事細かに説明するのではなく、
意味をそっと添える
日本の伝統やモノづくりにはには、そのような粋な奥ゆかしさがあります。
日本が大切にしていかなければいけない文化であり、風習であり、民族性であると感じます。
家紋に込められた意味を坪内さんに説明してもらい、このようなことを感じました。
時代を超えて、家紋が伝えていくもの
実際、着物の市場は大きな拡大は見込めないし、従来の「着物に家紋を描く」という仕事においては、今後厳しい現状であるのは事実です。
実際に紋章上絵師の職人さんも減少傾向。
その環境の中、もちろん坪内さんは試行錯誤を常にされておられます。
一つ一つのアイデアは知財的なものもあるのでここでは申し上げられませんが、可能性は感じるものがありました。
現に外国人には「家紋」のコンセプトは非常に興味を持って評価をされています。
もちろんその精神は発祥である日本人こそが感じ伝えていってほしいのですが。
この記事に書いたようなことを丁寧に伝え、現代にマッチ形にして世に伝えていくことで、
ただ単に「家紋」を伝える、
ということだけでない大切なものが、受け取る人の精神に宿されていくものだと思います。
家紋は
モノか?
概念か?
私は後者だと思います。
これだけ奥ゆかしい意味が内包されたものが「モノ」でなく「概念」として捉えられてほしい。
ちょっと熱くなってきちゃって、つらつら長々と書いてしまってきているのですが、
伝えたいこと、なんとなくでも分かりますかね??
家紋×〇〇みたいに何か現代風なものを作って、
「すごいキレイ!」
「映える~~」
とかで済まされてほしくないのです。
見た目の美しさや、デザイン性などは、もちろん重要で否定はしません。
それよりもっと大切なものがあることを多くの人に感じてほしい。
日本の伝統や文化はそういった点が評価されてきたと思います。
外国人に日本が高く評価されているのはそのようなところ。
日本が値上げをずっとやってこられなかったから、「日本や安い!」と円安も手伝って、外国人が多く集まってくる。
家紋の話を通じて、感じたこと。
もっともっと付加価値高められる(値上げできる)ポテンシャルが日本の伝統や文化にありますよ!!
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