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音楽と映画にまつわる記事特集(2024/10/23更新)

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ロックンロール史、世界と日本の音楽シーンをまとめています。90年代まで10年ごとの考察です。 アルバムレビューの有料記事も掲載しました
音楽、特にロックの歴史について俯瞰してまとめています。初心者の方でもわかりやすいように、動画もたく…
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#音楽史

極私的音楽変遷について思うこと ~ 日本音楽史拾遺Vol.13

あれは1991年~1994年までの数年間のこと。 ヘヴィメタル・ハードロックの洗礼を受けていた僕は、友人数名と協力し合い、アルバムを聞きまくっていました。中古CDなど田舎町には無く、インターネットなどもない時代。情報源はBURRN!やミュージックライフのみ。ラジオは雑音がひどくて聞けたものではなかったんですよ。 あの時にリアルタイムで聞いていたアルバムは オジーオズボーンの「No More Tears」や、ジューダスプリースト「Painkiler」。アイアンメイデンの「

第2期:They Were The Highway Star 〜 Deep Purple ストーリー Vol.2

Live at 武道館武道館というのは、その名の通り、武道の館です。日本語でいうところの「道」をつかさどる武術の聖地。 柔道、合気道、剣道、、、、 この武道館がいつの頃か、音楽の聖地、音楽家のあこがれの地・目標の地となるわけです。 実際は、いわゆるコンサートホールではないですので、ロックにしてもなんにしても音を聞くための空間ではないのですけどね。(そのため、武道館公演には、結構な音響資材・器具が必要。ビートルズライブでは、音をマイクで拾うような状況だったようで、音が聞こ

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第3期:Stormbringer is Coming〜Deep Purple ストーリー Vol.3

黒人主体の音楽と白人主体の音楽の合体

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00年代以降のヘヴィメタル・ハードロックシーン

番外編です。 00年代以降、特に90年代後半の数年からのヘヴィメタル、ハードロックシーンの動きを見てみます。 *これまでの記事はこちら。 再結成、出戻りがブームに1、ジューダスプリースト メタルゴッドとまで言われたジューダスプリースト。このバンドの顔というべき存在のボーカリスト、ロブ・ハルフォードが脱退したのが迷走の始まり。 後任ボーカリストを入れて再起を図るも、やはりあの声を懐かしむファンは多く。また、音楽性をヘヴィな方向に変えてしまったこともあり、凋落。 ■新

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Buck-Tick(バクチク) 〜 80年代〜現代の日本ロックシーンを支えたバンドたちVol.2 ~ ゴシックロック、ヴィジュアルの原型

90年代ビジュアルの元祖・原型Buck-Tickというバンドに出会ったのは、音楽ライフの初期のころ。 ロックを聴きはじめた頃に、深夜の音楽番組で「悪の華」という彼らを代表する曲のPVが流れてきました。そのとき「ああ、こんなのがあるんだ!」と思ったんです。それまでは、明るく、ポップなロックが日本の主流だと思っていましたので。ボウイ、ブルーハーツとは違うダークな怪しさに惹かれていたのでしょうかね。 そして、このバンドのことを知りたくなり、そのままアルバムを購入したのが聞き始め

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Bon Jovi体験談Vol.1 「80年代の名残」~ 「ワイルド・イン・ザ・ストリーツ」

80年代の名残小学生を過ごした80年代。あの時代がどういう時代だったかは、大人になってから振り返るとよく理解できます。普通に考えると惑わされないようなことも、時代が動いているときはその流れの中に巻き込まれ全体が見えなくなってしまうのだという教訓を日本はあの時期に得たような気がしています。 でも小学生にとってはそういうことはあまり日常に関係が無く、無尽蔵にある時間をどのように使うかを考える日々が続いていました。いつまでも。 小学生も高学年になってくると、ませてくるのか音楽を

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スペインの音楽シーンを辿る旅 〜 フラメンコの哀しみの歴史

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フラメンコスペインと言えば。 まず連想されるのはサッカー、闘牛、そしてフラメンコでしょうか。 このフラメンコという舞踊には、あるユニークな側面があります。カスタネットを断続的に鳴らすこと、足を踏み鳴らすこと、ギターの音色とあの歌声。 こういった一般的なフラメンコのイメージ、スタイルが出来上がったのは20世紀に入ったころなんだそうです。ショーアップされたフラメンコの始まりです。 その頃から著名なフラメンコのダンサー、ギタリスト、カンタンテ(歌い手)の中に著名なスターが生

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90年代初頭に天国のドアが意味したこと 〜 ガンズ・アンド・ローゼス 「Knockin’ On The Heaven’s Door」(カバーバージョン)

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中学生のころ、日本のロックになじみ始めてきていました。そうなってくると今度は本場のロックに興味が移ってきます。 今振り返れば1992年という時期はヘヴィメタル・ハードロックの最大の隆盛期であり、逆の視点から言えば徐々にシュリンクするジャンルの最後の花火の年でもありました。当時の若者はそんな時期に、この音楽に夢中になっていたのでした。 そんなある日、あるバンドがアルバムを出すという情報が入ります。しかも2枚同時発売というじゃないですか。 何処の世にも情報が早い少年たちはい

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80年代の日本ロックシーンを辿る旅ver.3、~ 瞬間風速的なバンドブームが生んだもの

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80年代の日本の経済状況:一極集中80年代は、日本がどんどん豊かになっていった時期。そして、都市部、特に東京への一極集中も盛んになっていった時期。 時間軸の長い話をすると、この時、1980年代に起きた東京への一極集中という状況が、30年~40年たった現在(2010年~2020年)、地方の衰退、地方の町村の限界集落化につながっていると考えることができます。 また少しサイクルを短くして20年~30年スパン(2000年~2010年)で見てみると、10年時をさかのぼっても変わらず

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70年代の原型の再構築 〜 日本の音楽シーンを辿る旅

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70年代の原型の再構築その1 日本の音楽シーンを辿る旅、今回は、70年代の原型の再構築についてです。 90年代に特筆すべき動きがあったのを思い出しました。それが過去の原型の再構築といえるようなムーブメントです。 過去の原型とは、60年代70年代の音楽シーンのこと。この時期、ロックとは別の、もう一つの潮流がありました。 それは、ボブ・ディラン、サイモン&ガーファンクル、ニール・ヤング、ジョニ・ミッチェルらに代表される音楽。どちらかというとこの時期の彼らは、フォークに近い

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日本にロックが生まれるまでの歴史 〜 グループサウンズ、フォーク、忌野清志郎、、日本音楽史「拾遺」Vol.11

日本のロックシーン

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70年代の音楽シーンを辿る旅 Ver.1 / プログレッシブ・ロックの醸造 〜 キング・クリムゾンの衝撃

10年単位で訪れる景気の循環コンドラチェフの波という経済学の言葉があります。世の中は約50年周期で移り変わっていく事を示唆した経済循環予測理論のことです。 第1の波 1780年代〜1840年代 産業革命の時期(蒸気機関、衣類などの紡績技術) 第2の波 1840年代〜1890年代 鉄を主とした産業の発展。鉄鋼業、鉄道、軍艦。 第3の波 1890年代〜1920年代 エジソンからの電気、電話、自動車などの発展 第4の波 1920年代〜1970年代 原子力、航空宇宙学、量子力

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90年代の日本ロックシーンを辿る旅 Ver.2 ~ ビジュアル・ショック ~ X JAPAN、BUCK-TICK、GLAY、etc

ビジュアル系90年代の日本ロックシーンその2は、いわゆるビジュアル系。 ※その1はこちら ビジュアル系という言葉で括ってしまうのは良くないのです。が、わかりやすいのと、用語として定着しているので、今回はこのテーマを取り上げてみます。 一言でいうと、音楽の内容ではなく、見た目での区分です。 さらに、わかりやすく言えば、X JAPANを始祖とする系譜です(以下、X。当時はXだったのでこちらの方がなじみ良く。。) Xにもファッション的なルーツ(系譜)があったわけで、そのあた

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【再掲】90年代の日本ロックシーンを辿る旅ver.1 / バンドブームが去った後には、、 / ユニコーン、B'z

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日本の90年代も喪失から始まった 90年代に入るころ、日本ロックシーンからは、ボウイ、レベッカ、RCサクセションという伝説が、「灰と蜃気楼の彼方」に去っていきました。 また、レベッカの初期メンバーだった、小暮氏が結成した「レッドウォーリアーズ」もレベッカに歩調を合わせるかのように終焉。 山口県出身のKATZEも、新しい90年代を見たいという言葉を残して解散。 日本の90年代も、世界の音楽シーン同様、喪失から始まったのです。 バンドブームそして彼が去った後、彼らを愛して

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