言葉を学ぶのはだれ?どう学ぶ?どう助ける?
人は、言葉を学ぶ潜在能力をもってこの社会に生まれ、言葉を使う人々と生活しながら、自分の言葉を育てる。それが言葉の自己教育。言葉を学ぶのは自分。学びの主体は学ぶ本人。
学びを助けるのが学習支援(ラーニング・サポート)。では、どう支援すればいい?
(1)言葉を学ぶのは何のため?
言葉で伝え合う社会で生きるためには、言葉を使う必要がある。その、生きる必要が、言葉を学ぶ原動力となる。
(2)試行錯誤
人は、まわりの人々が使う言葉を参照しながら、自分流に言葉を使ってみる。使ってみて、通じなければ修正し、再度使ってみて、通じなければまた修正し、通じればその言葉を自分の中に定着させる。
そういう試行錯誤を繰り返しながら、人は自分の言葉を育てる。それが、人が社会の中で言葉を学ぶ姿である。
(3)言葉の学びはいつまで続く?
成長するにつれて、言葉を使う場面や相手が変わってくる。それに応じて、学ぶ言葉が変わってくる。
そのように、言葉の学びは生涯続く。子供も大人も学び続けている。
生涯学習という長い目で見れば、子供も教師も、共に、発達途上の人間同士。
(4)最善の学習支援は? 長所を見つけて喜ぶ
最善の支援は、子ども一人一人の育ちのペースを尊重し、それぞれの子の発達の現状を肯定的に受け止めること。そして、その子の長所を発見して喜ぶこと。それが最大・最善の学習支援(ラーニング・サポート)になる。
(首藤久義著『国語を楽しく』第1章第3節より)
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