買い物はとても難しい
"Z世代の人は電子マネー世代だからお金の価値を理解できない"
先日家内との他愛もない会話から出てきた内容です。
言いたいことは分かります。Suicaでオートチャージの設定をしていれば無制限で使い放題ですから。Z世代の方申し訳ありません。価値を理解されている方もいますよね。
私はIT企業に所属していて自社のSaaSソリューションを見込みのお客様にご契約頂くことをミッションの1つとしています。
企業向けSaaSソリューションは月額数十万円から数百万円のケースがほとんどです。
Suicaのような電子マネーで気軽に支払いできるももではありませんね。
以前まではMEDDICやSPINのような営業手法を用いて営業戦略を立てることが一般的でした。
これらの手法はIT営業の世界ではバイブルとされていて今もなお有用なフレームワークかと感じています。
何十年も語り継がれているだけあってシンプルで分かりやすいですね。
同時にZ世代が対応してきて多くの企業が新たな価値を求めているかと。
これまでのバイブル➕アルファが必要ですね。
SaaS全盛の昨今次から次へと新たなカテゴリのソリューションが誕生していて、お客様は自社にとって何が最適なSaaSなのかを理解することが極めて難しい時代になってきました。
少し前までは、何点かの評価ポイントを整理して候補のソリューションをそれぞれ定量評価して点数が最も高いものを選択するケースが大多数でした。
SaaSベンダーも自社のソリューションをできるだけ多くのお客様に契約してもらうためにありとあらゆる手を組織だって日々練っています。
A社がこんな評価ポイントがありますよね?と言うとB社は"いやいやこんな観点も評価すべきだ"なんて言いだいてキリがありません。
正解は無いので言い切ることはできませんが、多くお客様は販売員ではなく助言者を求めているかと。
英語で表現するとNo selling, but coachingでしょうか。
"自社のSaaSをどうやって販売するか?"から"課題をどうやって解決するか?本当の課題って何だ?"といった問いかけが必要ですね。
理由も多くの企業が求めていることかと。
A社を信用すべき理由は?
xxさん(営業担当者)を信頼して良い理由は?
これらの質問に端的かつ事実を元に答えられるように考え続けることが大切ですね。
考え続けることで自ずと、相手の期待値をコントロールしたり小さな約束を必ず守ったりが習慣になってきて、自分や自社の限界を超えたことを約束しなくなったり、ハッキリとNo!と言い切ったりできるようになるかと。
買い物を検討しているのは見込み客だけでは無いかもしれません。
パートナー企業や社内の他部署も時間の投資(=買い物)を検討しています。
Why you? シンプルで大切な質問ですよね。