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We have to be anti-racist 〜 Black Beauty
(3 min read)
今年ほど、このブログのタイトルを「Black Beauty」にしておいてよかったと思った年はありません。いうまでもなくブラック・ライヴズ・マター #BlackLivesMatter 運動のもりあがりが大きい年ですからね、五月末ごろからずっと。
2015年9月にブログをはじめるにあたってタイトルを Black Beauty にしたのは、むろん何重かに意味を持たせたつもりではありましたけれども、あくまで第一義的にはブラック・ミュージックが好きだから、というだけのシンプルな理由でした。マイルズ ・デイヴィスがいちばん好きな音楽家で、マイルズはアメリカ黒人ですからね。
デューク・エリントンにも「ブラック・ビューティー」という曲があったりしますし、マイルズにも同題のアルバムがあったり、そのほかいくつかアメリカン・ポピュラー音楽界で意味を持つことばだったりして、社会的・人間的にも意味のひろがりを持ちうるんじゃないかという気持ちがありました。
でもいままでどなたかからこのブログのタイトルの意味を尋ねられたことは一度もなく。そりゃあなんでもないことばですからね。自分でもほかのタイトルのほうがよかったんじゃないかなどともまったく思わず、なにも考えず、こんにちまできました。
それが今年のこの様子ですよ。Blackということばに差別的な意味合いはないと思いますが、でもTPOによっては注意しなくちゃいけないばあいだってあります。それでも今年かちょっと前くらいから、アメリカ黒人(この「黒人」という日本語も差別的となるかどうかむずかしい)を中心に、大文字のBではじまるBlackという表現をみずからのポジティヴなアイデンティティを表示するものとして積極的に用いる動きが出てきていますよね。
いまやアフリカン・アメリカンというよりもむしろブラック・アメリカンという言いかたのほうがふさわしいと考える当事者たちも多くなっているようですからね。
その最たるものがBlack Lives Matterという表現でしょう。そんなムーヴメントの尻馬に乗っかって、2015年9月に考えたこのブログのBlack Beautyというタイトルを、ぼく自身は黄色の日本人ですけれども、アメリカのものだけでなくひろくブラック・ミュージックを愛する者として、今後も自覚と愛情を込めて使っていきたいと思います。
そして黒人差別をふくむ世界の人種差別がなくなればいいと、また、あらゆる(人種、民族、性、容貌、年齢、キャリア、居住地域、貧困、職種、障害などさまざまな)差別に徹底反対していくべきと、そう考え、テニスの大坂なおみ選手の言葉を借りれば、
(Being) not racist is not enough. We have to be anti-racist.
っていうスローガンを常に自己に言い聞かせ実践したい者として、Black Beautyというこのブログのタイトルにある種のプライドを持って、今後もやっていきたいと思っています。
(written 2020.9.17)