小平市が違法な物品購入③~反省の見られない市長と無責任な議会
小平市議会では今週、各常任委員会を開催し、継続審査となった議案の審査などを行います。
市三役の減給議案
以前、「小平市が違法な物品購入」でお伝えしましたが、教師が指導する教科書及び指導書を
平成27年度 21,017,772円(1,745冊)
令和2年度 31,333,060円(1,937冊)
令和6年度 40,277,600円(1,680冊)
購入する際、2,000万円を超える動産購入については議会の議決が必要にも関わらず、議決を経ずに購入したという不祥事が明らかになりました。
この件について市長、副市長、教育長が責任を取る(?)形で自らの給与を1ヶ月10%減額する議案を6月定例会最終日に提出され、閉会中の継続審査となりました。
本日の総務委員会ではこの減給議案についての審査が行われました。
三役は委員会に出席せず
当然乍ら、この減給の判断理由、減給額の多寡については本人しか説明できないものなので、市長、副市長、教育長は出席するものと考えていましたが、なんと三人とも出席せず。
説明員として委員会に出席したのは総務部長、職員課長、労務・人事制度担当課長の3名のみ。
これだけでも驚きですが、事件を起こした教育委員会からも誰一人職員は出席しませんでした。
これでどうやって審査しろというのでしょうか。
とても、不祥事について反省しているとは思えません。
議会も議会で・・・
審査に入る前に政和会の委員から市長、副市長、教育長の出席を求める動議が提出されました。
議案に対する真っ当な審査を行い、議会として再発防止を求めるのであれば当たり前の要求と考えます。
ところが、これに賛成したのは政和会の鈴木洋一副委員長と石津はるか委員のみ。
その他の岡田しんぺい委員(フォーラム小平)、佐藤徹委員(市議会公明党)、鈴木だいち委員(日本共産党小平市議団)、津本裕子委員(市議会公明党)が出席を要求することに反対し、動議は否決されました。
真面目に審査するつもりがあるとは思えません。
委員長も職員も理解不足では
案の定、質疑に対して総務部職員では答弁できない場面がありました。
こともあろうに、吉本委員長も職員も「明日の生活文教委員会の審査で質問してくれ」というような訳の分からないことを言う始末です。
明日の生活文教委員会で審査されるのは、三度の違法な図書購入の契約無効を回避するために議会の追認を求める議案です。
予算や決算の審査は一つの議案を部署ごとに質疑を行うので、「それは他部署の担当なので、そこで聞いてください」ということが起こり得ます。
しかし、今日審査された減給議案と明日審査予定の追認議案は別の議案であり、委員長も職員もそのことを理解していれば、この様な発言は出ないはずです。
だから、そもそも教育委員会が出席していないのはおかしなことなのです。
これでは不祥事は止まらない
減給議案は賛成多数で可決されましたが、これが相応の責任の取り方なのか十分な審査が行われたとは考えられません。
今回に限らず、不祥事等に対する緊急質問を否決するなど、小平市議会の態度には目に余るものがあります。
事実を明らかにし、再発防止を徹底することより、市長や職員の側に立って、彼らを守ることを優先しているように見えます。
とても行政のチェック機関としての責任や矜持といったものがあるようには思えません。
実際に考えられないような不祥事が続発していますし、特に小林洋子市長就任以降、それが顕著です。
市長に肩入れしている過半数の議員が、むしろ市長を追い詰めているとも感じます。
いずれにしろ、これでは続出する不祥事の責任の一端が議会にもあると言われても仕方がないと考えます。