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特色のない予算
立場が変われば・・・
令和6年度3月定例会が始まりました。
初日の今日は新年度予算案も上程されました。
4月には小平市長選挙が行われますが、約20年に亘り、小平市では市長選挙の年の新年度予算は政策的なものを除いたいわゆる“骨格予算”が提案されてきました。
これは、現小林洋子市長の出身会派であるフォーラム小平などが、当時選挙を目前に控えた市長(自民党)が通年の予算を編成するのはけしからんというような主張をしたことが始まりと聞いています。
立場が変われば・・・ということなのでしょうか。
骨格予算かと見間違う内容
しかし、その予算案の内容は骨格予算かと思ってしまうほど、特徴に乏しい、つまり、どこに市長の思い入れがあるのかが分からない印象を受けます。
そこで、施政方針演説に対し、「他の自治体ではやっていない、小林洋子市長だから予算化したというものはあるか」と質問しました。
つまり、これが無ければ「誰が市長をやっても同じ」ということになりますから、私からすれば再選を狙う市長に対し、自身の小平市に対する思い入れを披露するチャンスを与えた訳です。
素直さが無いことで
これに対し、「高校生までの医療費無償化」と「南西部地域公共施設の包括的業務委託」という答え。
18歳年度末まで所得制限無しでの医療費無償化は多摩地域26市だけを見ても、約半数の自治体が数年前からやっていること。
それを指摘すると南西部地域での公共施設の包括的業務委託は「他市に先駆けた取り組みだ」と市長は言い張りました。
残念ながらお隣の西東京市では9年前には大小53の公園を一括して民間に委託することに取り組んでいます。
質問する際には「無いのなら、無いとお答えいただいて結構ですよ」と市長に助け船を出したにも関らず、素直さが無いことで、やる気が無いだけでなく、勉強不足まで露呈する羽目になりました。
今の自分に無いものを有るように見せようとしても無理なこと。
自分自身にも改めて言い聞かせる良い機会となりました。
なぜ通年予算に?
ところで、なぜ自らの出身会派の主張から始まった慣例を破ってまで、骨格予算ではなく、通年予算を提案したのか。
通年で予算を編成すべきだと主張してきた自民党や公明党に市長選で応援してもらうための配慮なのか。
この予算案を提案されて黙っているフォーラム小平(立憲民主党系)も先輩方の主張をひっくり返すことに何の抵抗もないのでしょうか。
予算の中身よりも選挙事情ということであれば、市民を蔑ろにするものであり、看過できません。
新年度予算は3月4日から始まる予算特別委員会で審査が行われます。