教育長が市長の政治活動に加担
令和6年度6月定例会が始まり、伊藤も一般質問を行いました。
今回は二件。
一件目は「教育長及び教育委員会の政治的中立性について」。
市長の政治団体の機関紙に教育長との対談記事が掲載
小林洋子市長の政治団体「笑顔咲く小平」が本年1月に発行、配布された『小平市長小林洋子 市政報告』に小林市長と青木由美子教育長の対談記事が掲載されていました。これは「地方教育行政の組織及び運営に関する法律(以下、地方教育行政法)」の求める教育長の政治的中立性に反するものであり、看過できないと考え、以下の質問を行いました。
対談記事掲載の経緯
一般質問でのやり取りの概要は
伊藤「対談要請は市長から教育長に対して直接行われたのか。」
市長「私から教育長に話をし、了解を得た。」
伊藤「市長から要請を受けた時、掲載先が市長の政治団体の会報だという認識は。」
教育長「対談の依頼を了承したが、掲載先が政治団体の会報とは認識していなかった。」
教育長の罷免理由になり得るのでは
伊藤「政治団体が自身を伸長する目的で発行する広報紙発行に協力する行為は地方教育行政法第11条第6項が禁じる《積極的な政治運動》にあたるのでは。」
市長「あたらない。」
伊藤「過去に小平市において政治団体の広報紙等に教育長のコメントや写真が掲載された事例はあるか。」
教育長「教育委員会事務局で把握しているものはない。」
伊藤「教育長の行為が地方教育行政法に違反する《積極的な政治運動》にあたる場合、教育長罷免理由になり得ると考えるが、市長は教育長を罷免すべきでは。また、教育長に《積極的な政治活動》にあたる可能性がある協力を求めた市長の行為は辞職に値すると考えるが。」
市長「《積極的な政治運動》にあたらないと認識しているので、罷免は考えていない。辞職も考えていない。」
市長、教育長共に知識に乏しく、意識が低い
政治家をやっている以上、教育関係者への政治活動への協力は厳に慎むべきです。
市長、教育長は否定していますが、政治団体が広報紙や機関紙を発行することは政治活動そのものであり、それに加担、協力することは教育長として控えるべきと考えます。
今回の一般質問の両者の答弁を聞いた印象からすると、二人とも全く問題意識を持っていない様子。
辛うじて教育長は再質問に対し、「政治団体と知っていたら要請を許諾しなかった」と答えましたが、対談が何に掲載されるのか確認もしていない時点で、その意識の低さが窺えます。
知識に乏しく、意識が低いことは仕方がないにしても、問題を認めて反省、改善をする気がまるで無いことは最悪です。
市長部局、教育委員会が何度も同じ様な不祥事やトラブルを繰り返すのも、トップの二人を見れば頷けます。
組織はトップで決まる
「トップ」と書きましたが、日本的組織論で言えば、「中心」と表現する方が良いでしょう。組織において熱や思いなどは中心から周りに向かって拡がります。
これを大和言葉では「タテ」と言います。
同僚などとの「ヨコ」の繋がりと合わさって「クミ」となり、強固な組織となっていきます。
しかし、そもそもの中心(トップ)に熱も、思いも、志も、理念もなければ拡がっていくもの、伝わっていくものがありません。
よって求心力もない。
組織の要は中心であるということです。
「神輿は軽い方が良い」とも言います。
しかし、神輿はボロでも立派に見える時は、やはり担ぎ手の中にそれらをまとめる中心となる人がいるものです。
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