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自分にあった予備校や塾を探そう!
大学入試の合格発表もほぼ終わり、4月からの大学生活への準備で忙しい人もいれば、来年の受験へ向けて準備を始めている人もいることでしょう。
40年近く受験生を教えて来た経験から、予備校や塾の選び方について
アドバイスをしてみようと思います。
<大手予備校で学ぶメリット>
大手予備校では、たくさんの受験生が勉強していますので、
一緒に勉強する人が勉強が捗るタイプの受験生にはお勧めです。
大手予備校は設備も充実していますし、
受験に関する情報やノウハウも長年蓄積されています。
独自のテキストや模擬試験も作成しており、
全国どこの教室で勉強しても
ほぼ同じレベルの授業を受けることができます。
<大手予備校が向かない受験生は>
大手予備校の場合、通常は集団授業を受けることになります。
授業は決まったペースで行われるため、
生徒が予習してくることが前提になっています。
予習して、授業を受けて、疑問点を解決して復習する。
この予習・授業・復習がきちんとできることが前提なので、
予習ができない人はその段階でつまずいてしまいます。
<予習が必要な理由>
予習しなくてもいいじゃないか? と思う人もいるでしょうが、
予備校の授業で扱う問題は、多くの場合、
一見して答えがわかるような問題ではありません。
どの問題もすぐわかるなら、予備校に行く必要はありませんし、
そういう人は浪人することもないでしょう。
特にノートをとるのが遅い人は、
ノートをとるのに必死で、
授業は受けたけど、何もわからなかった
なりかねません。
<授業のレベルは合っているか>
大手予備校では、学力や志望校によって
クラス分けがされていると思います。
でも、そのクラスが自分にとって適切なのか
という問題があります。
例えば、東大理系クラスに入っている人が
全員、東大の理系に進学できる訳ではなく、
「東大に行けたらいいなぁ・・・」
という人たちの方が多いのが現状ではないでしょうか?
一方、東大理系クラスで使われるテキストの内容は
東大理系の入試問題に即した内容になっていますから、
「東大に行けたらいいなぁ・・・」
というレベルの受験生にとっては、
かなり難しい内容になっているはずです。
当然、予習に時間がかかるし、
時間をかけたところでわからない
ということになるケースも多いでしょう。
集団授業の場合、
ひとり一人のレベルに合わせた授業はできません
から、授業の内容やペースについていけない受験生は
そのクラスや予備校や塾の中で落ちこぼれていく
ことになります。
それでは、
何のために、その予備校や塾へ行ったんだろう……
ということになってしまいますよね。
<授業のレベルが合わない時は>
授業を受け始めてから、
自分には授業が難しすぎる!
と感じた場合は、
下のクラスに変えてもらうか、
他の予備校や塾に行くか、
個別指導をしてもらうか
のどれかに、早めに切り替えた方がいいでしょう。
<授業をそのまま受ける場合>
もし、授業の変更などができない場合は、
授業の予習を諦めて、復習中心の勉強にする
ことをお勧めします。
前に「予習が必要」と書いたことと一見、矛盾しますが、
自分にとっては難しすぎる問題
の予習は、
時間の無駄になってしまうことが多い
からです。
受験勉強に使える時間には限りがあります、
受験勉強とする目的は、
志望しているところに合格すること
ですから、
限られた時間を効率よく使いたい
ですよね。
難しすぎる問題の予習に長い時間を使うより、
少し考えれば解ける問題をたくさんやる方が
確実に力がついて、合格に近づけます!
<個別授業を受ける場合>
予備校で、集団授業以外に個別授業も
受講できるようになっている場合はそれでもいいと思いますが、
個別授業専門のところを選ぶのも良いと思います。
受験生、ひとり一人に合わせて授業をしてくれるのが
個別授業の売りですから、質問や要望があれば、
その都度伝えるようにしましょう。
それでも、自分に合わないと思った時は、
先生を変更してもらったり、他のところで受講すればいいと思います。
個別授業は1:1ですから、個人個人の相性もありますので、
合わないと思ったら、早めに先生を変更するのが、
お互いのためになると思います。
<自宅で授業を受けたい場合>
予備校や塾に通うのが難しい人や、通学時間が勿体ないと思う場合は
家庭教師を頼んだり、
予備校や塾の配信授業や遠隔授業を受けることもできます。
遠隔授業は集団授業と同じく、
自分である程度勉強を勧められることが前提になります。
コロナ禍の影響もあり、最近はZoomなどを使った
遠隔の個別授業も行われるようになりました。
自宅で個別授業を受けられるので、
通学時間が節約できるのは大きなメリットです。
対面授業と異なり、受講生の表情や実際にやっていることなどを
確認するのが難しい面もありますが、
居住地とは無関係に授業を受けられるので、
近くに適当な予備校や塾がないケースでは
とても便利だと思います。
遠隔授業は、今後、ますます増えていくものと思います。
以上、ご参考になれば幸いです。
藤井 恒
プロフィール:https://japan-inter.net/hitokoto/index.php/hisashifujii/