【ネタバレあり】ドラゴン桜2(15)の感想
『ドラゴン桜2』は前作『ドラゴン桜』の10年後の世界を描いた作品です。前作で落ちこぼれ高校だった龍山高校は進学校に成長しています。
順調に見える学校経営ですが、有名私立大学の合格実績が高い一方で東大合格者は年々減少しついにゼロに。
主人公の桜木建二(さくらぎ けんじ)は、前作の受験生水野直美(みずの なおみ)を担任に東大専門コースを新設し、早瀬菜緒(はやせ なお)と天野晃一郎(あまの こういちろう)を導き再度東大合格を目指します。
15巻のあらすじ
物語はすでに終盤、早瀬菜緒と天野晃一郎はついにセンター試験を受験します。事前にメンタル的なゴタゴタはありましたが、2人は見事目標の点数を獲得。
一方、理系クラストップで前巻、前々巻と何かと天野晃一郎に突っかかってきていた、藤井遼(ふじい りょう)は点数を著しく減らしてしまいます。
「このままでは東大に落ちる」と桜木建二に発破をかけられた藤井は、桜木の勧めで「文転(志望先を理科から文科に変更すること)」を決意。今まで突っかかっていた天野晃一郎、特進科の水口教諭に謝罪し、再起を図ります。
次巻で藤井がどのように変化していくのか、また龍山高校生の受験がどのようになるのか期待してしまいますね。16巻は4/23発売のようです。
15巻のよかった点
■ 個性は否定しない
『ドラゴン桜』前半に言えることですが、各人の個性は否定しない(矯正もしない)というのが見ていて自分の考え方にあっているので心地よいです。
例えば、早瀬菜緒は楽天的でノリが軽く「努力できない脳」の持ち主ですが、それを矯正するのではなく、むしろその脳を活かす勉強法を提示されます。
世の中の向き不向きには理由があって、その不向きを矯正するのではなく、その向いているものを活かす。
そしてそれを否定する人の出てこない世界。これ私の理想だなー。と
■ 一致団結感
受験生、受験仲間、教師、両親、学校経営者、それぞれが受験にのぞむ思惑があり、それが東大受験に問題を起こしていましたが、絡み合っていた問題が少しづつ解け、全員で受験にのぞむ体勢が出来上がりつつある状況です。
1巻から追いつづけていた身としては、この団結感がたまりません。
■ 母親の歓声
天野晃一郎の母親は元々息子の受験に口出しをしすぎて晃一郎のモチベーションを奪ってしまっていたのですが、桜木に諭され一転息子を見守る方向に自分をシフトさせます。
この相手のために自分の考え方をシフトさせるという点も素敵ですが、その母親が晃一郎がセンター試験で目標点を獲得したことを(密かに)知った時、思わず歓声を上げてしまう場面があります。
相手の利のために自分の主張を捨てる、そして心から相手の成功を喜ぶ。この場面に感動してしまいました。
■ 藤井の再起
天野突っかかり、また、教師の水口に対し失礼な態度をとっていた藤井が自分の失敗を認め、今までの非礼を詫び頭を下げるシーンもよかったです。
謝罪を受けた2人が、すぐさま藤井を受け入れてあげるのも良いですね。天野は「気にしていないよ」「一緒に東大合格しよう」と水口教諭は「もういいから何もいうな」「俺が絶対文Ⅱに合格させてやる」と
藤井だけでなく、今まで人の意見を気にしすぎていた天野、自分が「合格させてやる」とまでは言えなかった水口の成長もみて取れるのが感動的です。
今まで敵役のように描かれていた藤井が、次巻でどのように変化していくのか?そして無事受験に合格できるのかも見所ですね。
まとめ
私は現在受験より実現したい目標があるので、もちろん東大を目指してはいないのですが、東大を目指している受験生意外にも『ドラゴン桜』は刺さるところの多いマンガだと思います。
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