とある読書会で語られた書籍たち(紹介型読書会に初参加)
これは先日都内某所で行われた、とある読書会に参加してきた時の記録だ。
僕はその日初めて他の人が主宰している読書会というものに参加した。僕は読書会というものを何年間か主宰しているけれど、参加者として読書会に参加したことはなかった。
だから、どんな形式で会が進んでいくのか、会話の雰囲気はどんな感じになるのかについては以前から気になってはいた。が、なかなかチャンスもなかったので参加できてはいなかった。今回は縁あって、ひとつの中々おもろい経歴の人が集まった読書会に参加させていただいたのだ。
読書会と言ってもその開催形式は、様々なものがあるらしい。自分の行なっている読書会はみんなで同じ本を読んできてその一冊に対して語り合う「課題本型」と呼ばれる読書会である。今回参加した読書会は、一人ひとりが自分の紹介したい本を持ち寄り、10分間でその本を紹介するという「紹介型」と呼ばれる読書会だ。
結論からいうととても面白かった。
それぞれの人が紹介してくる本もジャンルがバラけていて面白かったし、紹介の言葉にもその人の考え方が追加されていて興味を引いた。本屋に平積みされているオススメ本を眺めるのも大好きだが、会には別の楽しみがあると感じた。
以下、その回で紹介された本をメモ的に残しておく。
人生はそれでも続く(新潮新書)
読売新聞では、過去の話題になったニュースを数年後に追跡調査する取材班がある。この本はその「あれから」取材班の記録。人はニュースを消費してしまうけれど、その消費されたニュースにもその先があるんだなーと紹介を聞きながら考えてしまった。とりあげられているニュースも本当に過去聞いたことのあるものが多くて、ぜひ読んでみたくなった。
これでおしまい
一〇七歳で世を去った篠田桃紅さんという芸術家の言葉を綴った本らしい。篠田桃紅という女性はかなり芯の通った女性らしく、彼女の残す言葉が紹介者の心に響いたとのこと。芯を通した生き方には自分も憧れているので、一度目を通してみたいなと思った。
スマホ脳
話題書であり、読んでみたいなーと思いつつまだ手が出せていない本がちょうど紹介されて嬉しかった。この紹介を聞くまで、この本はスマホの悪い部分を書き連ねている本なのかなと思っていた。が、紹介者曰くそれだけの本ではなく、狩猟時代からの人間の脳(本能)から見た、現代社会とのズレもこの本のテーマと言えそうだ(紹介後に質問してわかった)
DIE WITH ZERO
「人が死ぬときに一番後悔することは何か」それを後悔しないために、いまなにができるかが書かれている本なんだなと感じた。そんなの知りたいに決まっている。本の面白さって、経験しなければ知り得ない情報を知れることだと思っているので、この本はかなり興味深い。
老人たちの裏社会
<万引き老人><ストーカー老人><暴力老人><売春老女><ホームレス老人><孤立死老人>などなど、高齢化社会の闇を書いたルポルタージュらしい。メディアではほとんど語られないからこそ知りたくなる。本の面白さです。著者がインタビューを受けた人からストーカーに合う話(自分の話を真剣に聞いてくれて好意を持つ)は恐ろしくも、なにか頭を使いたくなる話題。
アニマル・ロジック
自分の紹介なので割愛
スーパーマーケットでは人生を考えさせられる
詩人である銀色生さんのスーパーマーケットでの人間観察記エッセイのようです。切り口が面白いけど、スーパーで他人から観察されてるの嫌だなと思ってしまいました(笑)。この本の紹介の時に「最近本が読めなくてそのリハビリのつもりで選んだ本。自分はたまに本を読めなくなる時があるんですけど、そんな時みなさんはどうしていますか?」という質問が紹介者からあって、なるほど紹介型ではそんな会話もありなんだな面白いと思いました。