「違うこと」をしないこと

2022年1月8日読了
本年最初の読書記録です
『「違うこと」をしないこと』吉本ばなな

こうしているあいだに、人生の時間はどんどん過ぎていく。
きらめく光景だけ残して。
それをひとつでも書きとめてから去りたい。そうしたら、これまで同じことをしながら去っていった人たちの書いたものが、私を救ったように誰かを救うこともあるかもしれない。
書くことと読むことが大好きないつかの誰かを。
「違うこと」をしなければしないほど、それは実現する。
自分のためじゃなく、人のために。でも、それは自分が自分の快適を自分にあげていないと、どんどんズレていくものだ。
こんな簡単なカラクリを奪ってしまった社会の仕組みに腹を立てるより、自分のための小さくとも無限の自由と快適を追求したほうがいい。
（略）枠、苦しくそう思っているものは、スピリチュアルな意味ではなく、自分の中にあるものだ。ないものは出てこない。それを心底認めたときに発動する力を貯めていくだけでいいのだ。
（略）
不器用な生き方が、通じる世の中でありますように。
そういうようなことをいつも、誰に対しても、願っています。
そして精進しています。書きものの魔法のしっぽを、常に捉えることができる自分であるように。

　　　巻末「文庫版おわりに」より一部抜粋

わたしにとってヨガも、スートラも、それを伝えようとすることも。
その実践を通してよりクリアに、暮らしそのものもそうだと思える。
書くこと、想うこと、それを例えばこういった場で発することや試行錯誤もぜんぶ。
「違うこと」をしないことで、日々
少しでも多くの瞬間を満たそうというわたしのかけがえのない意図なんだ、と思った。
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ヨーガスートラをシェアする会
#たねをまく会
次回は１月１８日㈫