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ソマティック・エクスペリエンシングを学び始める

11月10日火曜日、晴れ。

前回の投稿から3週間近くが経ってしまった。固唾を飲んで見守っていたアメリカ大統領選もようやく結果が見えたところで、久しぶりにnoteに向かう。

今年からソマティック・エクスペリエンシングというトラウマ療法のプラクティショナーになるための勉強を始め、10月下旬の1週間は、その講座を受講していた。本当は札幌で合宿がある予定だったんだけど、コロナの影響でブラジルから来る予定だった講師が来日できず、Zoomでのオンライン開催となった。日本の私たちは朝8時半から11時まで講義を受け、それから数時間の中休みをはさんで夕方5時半から9時まで実習に取り組む。ブラジルとの時差はちょうど12時間あるので、先生は夜間と早朝に対応してくださったことになる。

SEは自分のために数年間にわたり受けていて、身体感覚に敏感な私にはとても向いていると感じていた。そしていつか自分がセラピーを提供できるようになりたいと望んでいたものだった。会社勤めをしているときは、年に2回、1週間の合宿に参加するのは難しかったので、自分がSEを学ぶのはだいぶ先になるかと思っていたけれど、案外早くに実現できて、とても嬉しい。私にとってはアレクサンダーテクニークで探究してきたことをより深めていくもので、これまで体験的に知っていたことや、見様見真似でやってきたことに理論的な裏付けを得ることができて、教えるときに抱いていた不安感が少しばかり払しょくできたように思う。

講座は本当に興味深く、とても楽しかった。トラウマを扱っているのに楽しいなんてと思われるかもしれないけど、新しいことに挑戦する環境が安心安全で楽しいと感じられるものであるのは本当に大事なこと。そうしたことも、今回体験的に学んだことのひとつだった。

そしてトラウマについて学んだことの一つひとつが、これまでダメだと思っていた自分自身を肯定してくれるものであったのは嬉しいことだった。それは仕事を頑張れなかった弱い自分であったり、嫌なことからすぐに逃げて、好きなことしかしない自分であったり…。この前、高校時代に嫌いな授業を抜け出して部室の暗幕の中でサボっていたことを書いたけど、あれはなんて上手な自己調整だったろうと、当時の自分をほめてあげたくなった。

講座を終えた直後は電池が切れたように寝落ちしてしまって、それからしばらくぼんやりと過ごしていた。受講後すぐに感想を書きたいという気持ちにならなかったのは、色んな思いが去来していたこともあるし、何かを分析的に書くよりは、ただ感じることをしていたかったからかもしれない。書くからには立派なことを書かなくてはという思いがどこかにありつつ、でも実際の私は立派なことなど考えていなくて。まとまらなくても、つまらなくてもいいから、本当に自分が感じたことを書くために、覚えたことから離れて、十分に感じる時間が必要なのだった。

次回の講座は5月。無事に札幌で合宿ができればいいのだけど、半年後の世界はどうなっていることだろう。

夕方の空。すっかり日暮れが早くなった。午後に窓掃除をしたら風が冷たかった。

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