【多様性】誰にでも豊かな読書体験を!「読書バリアフリー」が話題に。
夜でもヒルタです。私は、「しあわせな+1時間を 岡崎市」を目指して活動しています。自分の使いたいように、自由に使える時間があることが「しあわせ」につながると信じています、家族との時間・学び直し・まちづくり活動・趣味や休息等。そうした時間を住民が毎日+1時間得られるまちをつくる。
私、晝田 浩一郎(ひるた こういちろう)は、幼い頃から読書をたくさんしてきました。高校時代は丸坊主の野球部でしたが読書家でもありました。カッコつけたくて世界文学を高校時代はたくさん読んでました。
いまは、深田正義さんが書かれた『江戸のふるさと岡崎』などを読んでおります。
「読書バリアフリー法」をはじめて知ったので、豊かな読書体験をしてきた私だからこそ、色んな方々にも著者の追体験ができる経験ができると良いなと考えています。
芥川賞受賞者 市川沙央さん「読書バリアフリーが必要」
これまで私は「読書バリアフリー」という言葉を知りませんでした。芥川賞を受賞した市川沙央さんのニュースを観て初めて知りました。
「読書バリアフリー環境」について、たくさんの記事が出ているため参考に。会見の動画もYoutubeにあるのでシェアします。
なぜ読書バリアフリー法が必要なのか
そもそも「読書バリアフリー」とはなにか。文科省のページではこんな感じで、法律も定められています。
啓発用のパンフレットもつくられています。『誰もが読書をできる社会を目指して~読書のカタチを選べる「読書バリアフリー法」~(A4サイズ印刷版)』
2019年6月に「読書バリアフリー法」が成立。正確には「視覚障害者等の読書環境の整備の推進に関する法律」が成立しました。
なぜ「読書バリアフリー法」が必要なのかを考えてみましょう。
読書は、新しい知識を得るための大切な手段です。しかし、視覚や聴覚のハンディキャップを持つ人々にとっては、普通の本を読むことが難しい場合があります。
例えば、ディスレクシアの方の場合は文字が文字として認識できないこともあります。トム・クルーズさんもディスレクシアであると公言しており、ご存知の方もいるかとおもいます。それでも、台本を覚えて名作映画の主演を務めている……!
市川沙央さんも会見のなかや著書のなかでも言われていますが「本が持てること」「ページをめくること」がことの『特権性』についても語られています。しかし、読書体験が21世紀の時代に特権性があることは多様性の観点からも文化的な生活な観点からも、どんな方だったとしても読書を楽しむことができるように、さまざまな形式の本を提供することはとても重要なテーマです。
読書バリアフリー法の活用
この法律がどのように活用されるのかを見てみましょう。
自治体は、図書館でさまざまな形式の本を提供することで、この法律を活用します。例えば、点字の本や、文字の大きさを変えて読みやすくした本があります。また、図書館では、本を直接読み上げるサービスも提供しています。
一方、ハンディキャップを持つ人々は、自分に合った形式の本を選んだり、図書館のサービスを利用したりすることで、この法律を活用します。これにより、彼らは自分に合った方法で読書を楽しむことができます。
それぞれの立場からのメリットと課題
自治体、当事者、出版社のそれぞれの立場からどういったメリットや課題があるかを推察してみました。
図書館を運営する自治体の立場
自治体は、「読書バリアフリー法」を活用するために、図書館のサービスを多様化し、アクセシビリティを向上させることが重要です。
活用のポイント
バリアフリーな本の取り扱いを増やす(例:点字本、大文字本、音声化された本など)
障がい者に対する特別なサービスを提供する(例:対面朗読サービス、本の郵送サービスなど)
デジタルリソースの利用を促進する(例:電子書籍、オンラインデータベースなど)
メリット
障がい者の図書館利用が増え、地域社会の一部としての彼らの存在感が増す
全ての市民が図書館を利用しやすくなり、図書館の利用者数が増える可能性がある
課題
バリアフリーな本やサービスを提供するための予算や人材の確保
デジタルリソースの利用を促進するための技術的な課題
ハンディキャップのある当事者の立場
障がい者やその家族は、「読書バリアフリー法」を活用するために、自分たちのニーズに合ったサービスを積極的に利用することが重要です。
活用のポイント
自分に合った読書形式を見つける(例:点字、音声化された本など)
図書館の提供する特別なサービスを利用する(例:対面朗読サービス、本の郵送サービスなど)
メリット
自分に合った形式で読書を楽しむことができる
知識を深め、情報にアクセスする機会が増える
課題
自分に合った読書形式やサービスを見つけるための情報が不足している場合がある
出版社の立場
出版社は、「読書バリアフリー法」を活用するために、バリアフリーな本の出版を増やし、その情報を広めることが重要です。
活用のポイント
バリアフリーな本の出版を増やす(例:点字本、大文字本、音声化された本など)
バリアフリーな本の情報を広める(例:ウェブサイト、SNS、カタログなどでの情報提供)
メリット
新たな市場(障がい者向けの本)を開拓することができる
社会貢献活動としての評価を得ることができる
課題
バリアフリーな本の出版には特別な技術や知識が必要な場合がある
バリアフリーな本の市場規模や需要を正確に把握することが難しい場合がある
自治体の政策として
「読書バリアフリー法」がより活用されていくためには、自治体として以下のような政策が必要と考えられます。予算や物理的な制限もありますが、少しずつでも対応できるような政策実施が必要だと考えています。
バリアフリーな図書の取り扱いを増やす
点字本、大文字本、音声化された本など、さまざまな形式のバリアフリーな図書を増やすことが重要です。これには、図書館の予算を増やす、または特定の形式の図書を優先的に購入するなどの政策が必要となります。
特別なサービスを提供する
障がい者に対する特別なサービス、例えば対面朗読サービスや本の郵送サービスを提供することも重要です。これには、専門的なスキルを持つスタッフの雇用や研修、またはボランティアの募集と育成が必要となります。
デジタルリソースの利用を促進する
電子書籍やオンラインデータベースなどのデジタルリソースの利用を促進することも重要です。これには、図書館のインフラの改善やデジタルリテラシーの教育が必要となります。
情報提供と啓発活動
「読書バリアフリー法」に関する情報提供と啓発活動を行うことで、法律の存在と目的を広く知らせ、利用者の理解と利用を促進します。これには、パンフレットの作成、ウェブサイトの更新、ワークショップの開催などが必要となります。
利用者のフィードバックの収集と反映
利用者からのフィードバックを定期的に収集し、それをサービス改善に反映することで、より多くの人々が図書館を利用できるようにすることが重要です。
これらの政策は、障がい者だけでなく、高齢者や子どもなど、さまざまな人々が図書館を利用しやすくすることにも寄与します。そのため、これらの政策は、図書館が地域社会の一部としての役割を果たすための重要なステップにつながります。
「紙の本」にだけとらわれないアクセスビリティ
「紙の本」にこだわるのではなく、タブレットやスマートフォン等のアクセスビリティがより良いテクノロジーを活用する手もあると考えています。
オーディブルブックとして、朗読された本の読書体験も広まってきています。ビジネスマンや学生でも通勤・通学中にオーディブルブックで読書体験を楽しんでいる方も増えてきています。
読書バリアフリー法の意義
この法律がもたらす意義について考えてみましょう。この法律は、ハンディキャップを持つ人々が読書を通じて情報にアクセスし、知識を深める機会を増やすことを目指しています。これは、社会全体が一緒に学び、成長するための重要なステップです。
図書館のサービスを改善したり、新しい形式の本を提供したりするためには、税金が必要です。これは公平性や包括性を実現するための重要な投資であり、長期的には社会全体の利益につながります。
「誰一人とりのこさない」SDGsの考え方や住民福祉の向上が目的とされる自治体において、ハンディキャップの有無に関係なく豊かな読書体験ができることは豊かなまちづくりにつながる一歩目だとも感じます。様々な体験を追体験できることで、よりおもしろい未来をつくっていくきっかけになる。
豊かな読書体験を
「読書バリアフリー法」は、すべての人が読書を楽しむことができる社会を目指しています。読書は、新しい知識を得るための大切な手段です。読書体験や読書の時間も「しあわせな+1時間を」過ごせることにつながります。
私は、いまは、文字を読めます。しかし、今後、いわゆる「老眼」が進行してきたり集中力が持たなくなってくる未来が私にもきます。「本が好きだけど、もう読めない……」といったことが今後誰にでもおこりえます。
様々な方法で、著者の想いやMeme(文化的遺伝子)が遺っていくこと、伝わっていくことが大事だと信じています。
さぁ、共創だ!