【詩】君なしじゃ我が人生は
人生の意義なるものを
荒む浮き世で探すのは
まるでLABI1高崎で
電池を探すようなもの
見つからぬとは言わねども
見当つかず右往左往
新幹線と人生は
音もたてずに走り去る
ニヒルな顔でぼんやりと
駅のホームを見ていたら…
君を見初めたその夜には
余裕を見せて微笑んで
ダーツの手つき前後させ
君を目掛けて矢を投げた
君は我が胸身を投げた
ところが今や逆転し
征服されて顔蒼く
我が恋心先急ぎ
次いで怖じけて後ずさり
前後する様鳩の首
昔々の「今はいつ?」
きっと浦島ひょうたんを
砂時計にし竜宮へ
外から見えぬ落ちる砂
時を忘れて堕ちたとさ
君と過ごすとやはり時
忘れて春が咲き続く
何故なら君が砂時計
くびれの中を落ちる砂
外から見えず夜が更ける
原材料は予想外
編み込んだ髪に銃を向け
「レゲエのオス」の密猟で
房付きマフラーこしらえる
端にタグ付け向かうのは
一人凍える君のもと
そっと輪にして首に巻く
象牙のような白い肌
法の網抜け輪を投げて
君を密猟できたなら
狭い立体駐車場
らせんを描き上る時
内輪差にて内の壁
曲がるその度擦るように
君の姿は昼も夜も
頭の中をぐるぐると
周り続けて内輪差
脳に刻印していった
ところが君はゲートバー
くぐり何処へ立ち去った
沈没船の内部撮る
水中カメラ闇を行く
マイクが拾う呼吸には
さも苦しげな憂いあり
画面横切るプランクトン
千々に乱れてさ迷って
帆柱につく海藻は
かつてを偲ぶ破れ旗
見覚えがある?そのはずで
ここは虚ろな我が心
君なしじゃ我が日常は
灯台折れた神戸港
刃は別売のクレラップ
君なしじゃ我が毎日は
背骨が抜けた首長竜
靴ひも抜けたコンバース
君なしじゃ我が人生は
船盗まれた若大将
平地の三浦雄一郎
セサミンなしでエベレスト
セサミンなしでエベレスト…