【医師直伝】花粉症は朝に来る!【モーニングアタックへの対処法・3分超解説!】
こんにちは森田です。
花粉の季節、真っ只中の3月。みなさまいかがお過ごしでしょうか。
僕の花粉症は主に秋で、春は比較的軽い方なのですが、それでもやはり毎朝鼻水が止まらずティッシュが欠かせない状態が続いています。
ん?毎朝?
そう、ぼくの場合、症状が強いのは朝なんですよね。
周りの人に聞いてみても、
「そう言えば、朝が一番つらい」
「7時ころが一番つらい」
というお答えを多くいただきました。
花粉症は朝に来る?
本当なのかな?
と思ってネットを調べてみますと、その世界では「モーニングアタック」と言う言葉もあるくらい、朝の花粉症は一般的のようでした。
「モーニングアタック!」
そうなのか!
と思ったあなた!
それは早計です。「専門用語」が出てくると「へ〜、その世界ではそうなんだ〜」と納得してしまうのは良くないくせです。
だって「モーニングアタック」と言う言葉だけでは、本当に朝に花粉症が多いのか、のデータは何も提示されていないのですから。
ということで調べてみますと、データがありました。
PubMedなどの医学論文にはいくら探してもなかったのですが、なんとスマホアプリ「ウェザーニュースタッチ」のWeather Newsさんのアンケート結果がありました。
「全国3,197人から寄せられた回答を集計した結果、朝7時がツラいと感じる方が最も多いことが判明しました」
とのこと。
引用:「2015年05月01日 ウェザーニューズ」https://jp.weathernews.com/news/5940/
なるほど、確かに朝7時が最もつらい!というのは本当みたいですね。
実は、もっと調査範囲を広げて「グーグルトレンド」で日本全国の「花粉症」という検索ワードの検索頻度を調べてみても同じような結果が得られました。それがこちら。
グーグルトレンド : https://trends.google.co.jp にて「花粉症」を検索。(2019年3月5日時点で、過去7日分)
なるほど、みなさん、毎朝7時に「花粉症」という言葉を検索されていますね。多分、朝に花粉症のつらい症状が出て、対処法などを調べられているのでしょう。
やはり、「モーニングアタック」は確かに存在するようです。
では、その「モーニングアタック」にどう対処すればいいのでしょう。
モーニングアタックの対処法
花粉症対策の定番といえば、
・マスクをする
・メガネをかける
・窓を閉める
・洗濯物は部屋干しにする
・外出時、花粉がつきにくい服(ナイロンジャケットなど)を着る
・帰宅時、服に付いた花粉などをしっかり落としてから家に入る
などですが、正直どれも「起床時の症状緩和方法としては選択しづらい?(もしくはすでにしてる)」感じですね。
となると、あとは「薬」となりますが…
■薬の血中濃度
薬の血中濃度というのをご存知でしょうか。もし服用している薬(例えばアレグラとか)がありましたら、こちらのサイト(独立行政法人 医薬品医療機器総合機構)でその薬を検索してみてください
↓↓↓
独立行政法人 医薬品医療機器総合機構の『医療用医薬品の添付文書情報』検索サービス
こちらのサイトで例えば「アレグラ」と検索して、出てくる薬の中から手持ちの例えば「アレグラ60mg」を選択します。するとこんな画面が出てきます。
画面の左側(スマホ画面では上部)の、矢印のところに「薬物動態」ってありますね。これをクリックすると、こんなグラフが出てきます。
で、そこには、
「投与後2.2時間で最高血漿中濃度248ng/mLに達した。血漿中濃度消失半減期は9.6時間であった」
と書かれています。つまり、
『飲んでから2時間で血液中の薬の濃度が一番濃くなって、9時間で濃度が半減する』
ということですね。
ということで、アレグラの場合、
もし、あなたが朝7時に花粉症の症状が辛いなら、朝のアレグラはどうせ飲むなら5時頃がいいかもね。
と・・。
まぁ、薬はだいたい丸一日効くように服用回数が設定してあるし、必ずしも血中濃度が最高=効果も最高ということでも、半減した=効果がなくなるわけでもないので、気休め程度かもしれませんが。。。個人差もありますしね。
こんなふうに他の薬でもいろいろ検索してみると面白いと思います。
あと、上記のアレグラの添付文書でも、
「本剤を季節性の患者に投与する場合は、好発季節を考えて、その直前から投与を開始(中略)が望ましい。」
とも書かれていますので、そちらの意味でも、
「花粉症の薬はちょっと早めから」
がいいのかもしれませんね。
以上、花粉症は朝に来る!【モーニングアタックへの対処法・3分超解説!】でした。
おまけ
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著者:森田洋之(医師・医療経済ジャーナリスト)
https://note.mu/hiroyukimorita/n/n2a799122a9d3
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夕張に育ててもらった医師・医療経済ジャーナリスト。元夕張市立診療所院長として財政破綻・病院閉鎖の前後の夕張を研究。医局所属経験無し。医療は貧富の差なく誰にでも公平に提供されるべき「社会的共通資本」である!が信念なので基本的に情報は無償提供します。(サポートは大歓迎!^^)