ミスを犯したことを責め立てて得られるものは何1つない
✔︎ 失敗を許容し、学びの機会とするためには、個人を非難するのではなくチーム全体で次の改善策を検討する姿勢が重要
✔︎ 定期的な振り返りを行い、失敗から得た教訓を組織の知的資産として蓄積することで、継続的にイノベーションに挑む土壌が生まれる
✔︎ 心理的な安全性が確保された環境は、メンバー一人ひとりの挑戦心を高め、イノベーティブな成果につながる
#イノベーション #心理的安全性 #文化醸成 #チームビルディング
「短視眼的な問い詰め」からの脱却
ミスは避けられないものだ。失敗は恐れずに挑戦した結果だ。
どんなに優秀な人でも、どんなにしっかりと組織化されたチームであっても、ミスも失敗も、遭遇する。
そのときに、ミスや失敗をした個人を「問い詰め」てしまってはいないだろうか。
即座に問い詰めれば、解決をもたらしたように見えるかもしれない。しかしそれは表面的であり、まさに臭いものに蓋をする行為だ。
その場の説明責任は果たされるかもしれないが、長期的には心理的安全性が損なわれ、チーム全体の士気が下がり、クリエイティビティが発揮されない環境となってしまう。
心理的安全性こそ、イノベーティブな文化へと繋がる
心理的安全性とは、チームメンバーがリスクを取ること、失敗を恐れず意見を述べることができる環境を指す。
Googleの有名なプロジェクトアリストテレスで明らかになったように、心理的安全性はクリエイティビティの高いチームの最も重要な特徴だ。
この安全性が確保された環境では、人々は失敗から学び、試行錯誤を繰り返すことに心理的な抵抗がなくなり、結果として挑戦が促進され、イノベーティブな成果が生まれやすくなる。
失敗を受け入れ、それから学ぶ文化を築くことは、持続可能な成長に不可欠だ。
心理的安全性を高めるためには、失敗したときに「なぜミスをしたのか」と問うのではなく、「次にどう改善できるか」をチーム全体で考えることが大切だ。
これにより、問題に対して一致団結して当たることができ、それぞれが解決の一助となる実感を感じ、積極的に貢献する動機づけが行われる。
そして同時に、チームメンバーは安心感を感じ、問題にぶつかった時も、新しいアイデアを試すチャンスと感じ、リスクを取ることの恐れを減少させることができる。
得られた教訓は持続的な学習プロセスへと昇華させる。
ただ失敗やミスを許容するだけにとどめてはならない。
チームをイノベーティんブにするためには、当然のことながら、得た教訓を持続的な学習プロセスに確実に組み込むことが欠かせない。
失敗を単なる過ちとして片付けるのではなく、そこから何が得られるかを冷静に分析し、次の一手に生かしていく。
そのためには、定期的なレビューと反省のセッションを設け、プロジェクトの過程で何がうまく行ったのか、何が改善される必要があるのかを徹底して評価することが不可欠である。
オープンな対話を通じて、失敗から学ぶ機会を逃さず、一人の学びに留めることなく、暗黙知を組織知に昇華させていく。
それによって、また、チーム内の信頼関係がより一層深まり、お互いを思いやりながらもリスクを恐れず挑戦し続けられる環境が育つ。
失敗を許容するだけでは不十分であり、失敗から真摯に学び、それを組織の中で共有し続けることが肝心なのだ。
ミスを犯したことを責め立てて得られるものは何1つない
ミスや失敗は避けられないものだが、それにどう対応するかが、組織の未来を左右する。
挑戦を促進し、イノベーティブな文化を構築するためには、個々のミスや失敗を超えて、組織全体として学び、成長する機会をどう最大化するかが重要である。
心理的安全性が保障された環境では、チームは新たな挑戦に対してより積極的に取り組むことができる。
全てのチームメンバーが挑戦に対するリスクを感じないことが、イノベーションにつながるのだ。
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