自分の生き方にまで影響を与えてしまう程の歌に出逢うことって…
今までに色んな歌や曲を聴き、様々な刺激や影響を受けてきた。刺激を受けることは或るとしても、自分の生活や生き方にまで影響してしまう歌や曲は数少ないと思う。
中学生の頃に “Beatles” の楽曲との出逢いが、強烈な影響を受けた最初だった。それ迄は「好き」とか「楽しい」とかの軽いノリで聴いていただけだったのが『音楽』というものに深く魅了され始めたきっかけとなった。
それから音楽への興味や感心は増していき、様々なジャンルの曲を聴くようになっていった。楽しい時、嬉しい時、辛い時、悲しい時、音楽は色んな場面で自分の生活に於いていつも一緒に在ったように想う。それまでの音楽とは、言わば生活の一部的存在であった。
それが10数年前の或る時期に「自分の生き方、人生」に大きな影響を受けた曲がある。
「THE YELLOW MONKEY」
“ 球根 ”
この曲は1998年2月4日にリリースされた14枚目のシングル。
その歌詞がこちら
作詞、作曲 : 吉井和哉
この詩の中の
“ 土の中で待て 命の球根よ 悲しいだけ 根を増やせ ”
この2行の詩が、自分に強烈な影響を与えた。
その当時、自分は人生で最大の窮地に在った。人生のドン底とも言える危機的状況だった。今でさえ、こうして何とか生きていられるが、その時は生きている事に疲れ果て「どうしたら楽に死ねるのか?」を毎日探している様な『生ける屍』状態だった。
そんな時に、この “ 球根 ” という曲を聴いた。曲調のインパクトもあったが、何よりあの2行の詩からくる強烈な印象が自分の精神に突き刺さった。
生きることに疲れた自分の心に、球根という植物の生命のエネルギーを重ねた。
暗く冷たい土の中で身を屈め、ひたすらじっと耐え抜いて、強く根を張る球根のように生きよう…
そう想った。
この歌を何度も繰り返し聴いた。心が立ち直れるまで何度も、何十回も…。
生きている中で、これほどまで強く影響を受けたのは初めてだった。
この先に、またこんな経験をするかどうかは判らないし、これ程までに影響を受ける歌に出逢えるかも判らない。歳を重ねる毎に感じるものも違うだろうし、その時に歌を聴くだけの余力が残っているのかも判らない。
何時どんな時に、どんな環境に於かれているかによっても感じ方は人其々だろうけど、人生に影響を与えてしまう程の “ 歌 ” は確かにある…と、想う。
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