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古に思いをはせる

水仙巌の花(すいせんいわおのはな)
8月上旬の虎屋さんの季節の和菓子。

どの和菓子を求めようかと眺めていると、
目に止まる「初出年代 正徳元年 1711年」の文字。

あの頃ね、とすぐにはいかない。
日本では近松門左衛門や大岡越前。
ヨーロッパでは、マリアテレジアやモンテスキュー。

その時代の日本人にとって、
素朴で美しいこの黄色い和菓子は
どのような存在だったのだろう。

想像しながら一口ずついただく。
歴史を食べているような感覚。

ほろほろと甘く、美味しかった。

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