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愛読書紹介『オードリータン デジタルとAIの未来を語る』

今回は最近読んだオススメの本を紹介します。

 オードリータンといえば、台湾史上最年少で内閣のデジタル担当委員を務めており、世界でも有数のデジタルテクノロジー界の異才と言われています。また、IQ180の天才プログラマーであり、トランスジェンダーを自身で公表しています。

ここ最近では、東京都の新型コロナウイルス対策にも参加していたり、とあるバラエティ―番組でも見かけるようになりました。かなり、日本が好きみたいです!

タン氏が日本に初めて来たのは「マジックザギャザリング」というカードゲームの大会だそうです。カードゲームは私も好きなので、少し親近感を覚えました。(笑)この辺りも本に紹介されています。

この本を読んで思ったことを3つ紹介します。

​1.日本ではオードリータンのような天才は生まれない。

 この本にはタン氏の幼少期の話が記載されています。読んでもらえれば、お父さん、お母さんの教育こそがタン氏の成長の重要な要素だと分かりました。(もはや、子育て教育本の内容でしたね。)

しかし、私が目をつけたのは、タン氏が通っていた校長先生の覚悟が見えた部分です。一教員の私はこのストーリを読んだときに

「びっくらこいた!」

って気分になりました。日本の学校教育の多くは何事もルールに従う教育が常ですので、タン氏のような天才は生まれないと思いました。タン氏の強い意志が先生を動かしたのが先か、先生がタン氏の成長を願ったのが先かは分かりませんが、本に載っているような判断のできる教員で常にありたいと思うばかりです。

2.当たり前の大切さに気付くことができる。

 タン氏は台湾でデジタル担当になってから、市民の声を多く聞いて動いていきます。(どのように動いたのかは本でチェック!)

まさに、上に立つ人間として相応しい人物ですよね。ただ、タン氏が凄いのはそのプラットフォーム(自分と市民の話し合いの場)すら、ネット上に自ら作ってしまうのです。この、当たり前のことを国の規模で実現するだけの能力があるところも、情報を扱う身として尊敬してしまいます。(教員の私は、クラス担任や教科でもつクラスで精一杯ですから。)

3.タイトル「デジタルとAIの未来を語る」この視点がずば抜けている。

 タン氏の天才的な頭脳によって、AIが今後どのように普及し活用されるかがこの本には明確に書かれています。この先の未来が絶対、タン氏の言う通りなるとは誰にも分りません。しかしながら、この本を読むことによって、「AIが仕事を奪う!?」とか「AIによって人間が支配される!?」などといった情報を不安視する必要が一切無くなりました。


まとめ

 教育現場では「キャリア教育」といいながら、ボランティア活動等をしたり、将来の夢を発見させる活動を生徒にさせています。そういった活動を学校でされている先生はこの本でタン氏の視点に一回触れてみて下さい。すると、教育と情報活用の考え方がより深まることでしょう!(本の中で言うと「交換モデルX」ってことです。)

また、この本ではタン氏の謙虚さが如実に表れています。ここに皆が惹かれるのでしょうね。この本は、一読する価値が絶対にあります!

もし、良ければ読んでみて下さい。


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