ゲイの僕は、カミングアウトしたいと思った #79
つい先日、前の職場の同期と飲みに行ってきました。
僕は看護師をしているのですが、色々と訳ありで
社会人になってから看護学校に行って看護師免許をとったので
同期といっても相手の年齢は10歳ほど年下です。
同期は25歳の年頃の女子。
こんな35歳のおじさんと仲良く二人で飲みに行ってくれるのがありがたい。
それに10個も歳が離れていることを感じさせてくれないくらいに
彼女は気さくで、同い年の友達といるかのように僕を対等に扱ってくれます。
彼女と会うのは約半年ぶりでした。
お互いの仕事のことや家族のことなどの近況報告をして
(なぜかいつも家族の話しで盛り上がっています笑)
そして、彼女の友達の話しや恋バナを永遠と聞かされ
僕はそれに対して「うんうん」と相槌を打つといった
いつもそんな感じの会合です。
僕は、彼女にセクシャリティを打ち明けていません。
彼女は僕に「ひろト、もう35になるん?はやすぎん?彼女まだおらんの?結婚せんの?」と今回も毎回の謳い文句のように“結婚”や“彼女”について聞かれました。
僕はそれに対して
「んー。したくないわけではないけど、したいわけでもないしね。こういうのってタイミングとかもあるやん?」
と、どっちつかずな返答をしていつも誤魔化しています。
僕が彼女と一緒にいて楽だな〜って思うのは
彼女は僕の話しを深掘りしてこないところです。
「へー、そうなんや。まあ、でも確かにそうよね。」
と、僕のどっちつかずな話しに対してもちゃんと共感ベースで返答してくれるんですよね。
そして、彼女はたくさん自分の話しをしてくれます。
家族や友達のこと。最近、マッチングアプリで会ったクズ男の話し。
理想の彼氏像やら、恋愛観。
最近の20代女子って、こんなこと考えてるんだー
と、いつも勉強させてもらっています。
もう彼女との付き合いもかれこれ5年ちょっとになります。
今日会って、話して、なんとなくだけど
僕はきっとそのうち彼女に僕のセクシャリティを打ち明けたいと思いました。
僕は、学生時代に何人かの異性の仲の良い友人にはセクシャリティをカミングアウトしたことがありますが
社会人になってからは誰にもセクシャリティを打ち明けたことはありません。
学生時代の僕と、社会人になってからの僕で何か心境の変化があったとしたら
社会人になった僕は学生時代の僕と比べて人に期待しなくなったように思います。
学生時代の僕は、自分のセクシャリティをカミングアウトすることで
僕自身のことを認めてもらいたいという気持ちがあったように思います。
しかし、カミングアウトをしたことで気まずくなってしまった場面もあったし、僕が意図していたように伝わらなかった体験もありました。
学生時代の僕は、僕自身のセクシャリティを相手に打ち明けることで一方的な期待を相手に押し付けていたんじゃないかなと
そんなふうに考えたりするようになりました。
実際に、カミングアウトを受け入れられなかった場面に遭遇したときに僕自身、少なからず傷ついたように思うし
それと同時に相手のことも傷つけてしまったようにも思います。
確かにカミングアウトをして、関係性がより深まった経験もあります。
だけどそれって、運がよかっただけなのかなとも思います。
出会いとか、タイミングとか運に左右される部分てたくさんあると思うんですよね。
もちろん“運”だけでなくて、僕とその友人とがこれまでに育んできた関係性があってこそのことではあるんだけれども
だけど、いろんなことを考えていると総じて僕はラッキーだなって思うんですよね。
僕のことを分かろうとしてくれる友達がいる。
それって本当に幸せなことだと思います。
社会人になってからカミングアウトできなくなったのは、もちろんカミングアウトをして僕自身が傷つくことが怖いというのが一番だけれども
それと同時に、相手のことを傷つけてしまうことが怖いからです。
だけど、僕はこれからもゲイとして生きていくしかなくて
僕は僕のことをちゃんと受け入れて、認めて生きていくしかないと
年々、そういうふうに感じる瞬間が増えてきたように思います。
僕は、ゲイとして幸せに生きていきたい。
ゲイとして生きていく覚悟を持って、これからの自分の人生を考えていきたいし
僕と一緒に幸せになっていくパートナーとの関係を真剣に考えていきたい。
そのためにも、僕は僕自身の大事な核になってくるセクシャリティという部分を
隠して生きていていいのだろうか。
35歳、いろいろと考えることや漠然とした悩みが増えたように感じます。
僕は毎日毎日、いろんなことに悩みながらも
毎日たのしく、笑顔の時間がたくさんある、そんな今とこれからを目指して
大好きな人達と一緒に、正直に生きていていきたいと
そんなふうに思うのです。
近々、同期の彼女にも打ち明けられる日が来るといいな。
stand.fmでも、今回のブログの投稿の内容をゆるーく語っています。ぜひ聴いていただけると嬉しいです!