認知症とのかかわり方、今できる備え
75歳から、認知症のリスクはぐんと上がってくるらしい。
人生100年時代。
2025年には、高齢者の5人に1人が認知症になると推計されている。
私たちにとって、認知症は、他人ごとではない。
今回は、
・母の一日健忘症から考えた認知症のこと
・友人の看護師から学んだ、今からできる認知症になったときのための備え
これらについて、すこし考えてみたいと思う。
母が、記憶障害
58歳の時、母は、忙しすぎが原因で、一日「健忘症」になった。
引っ越し、家の建替え、仕事、法事の準備、
これらやることがいっぺんに、1人にふりかかり、
脳みそがパンク!!
突然全てを忘れてしまった。
朝、普通に出勤し、
会議もこなしていたが、
なんだか、いつもと違う。
時間がたつうちに、よりおかしくなっていったようだ。
明らかに、異常だったのを見かねて、職場の方が救急車を呼んでくれた。
運転中に発症しなくて、本当によかったと思う。
私達からみた症状としては、
昨日何をしたのかわからない。
1週間前に何をしたかわからない。
なぜ今入院しているのかもわからない。
現在の母の記憶にも、その日の記憶はないらしい。
父から、連絡をもらい、私は
生後1か月の次女を連れて、病院へ向かった。
母は、病室で何度も「今日は何曜日?」と尋ねていた。
今の母の記憶にあるこの出来事での記憶は、
病室で生後一カ月の孫をあやしていたら、娘の私が涙を流していたということ。
なんで泣いてるの?と思ったらしい。
この頃には、少し回復してきている。
回復してくれてよかった。
祖母の軽度な認知症に対して、母が考えたこと
そんな母は、今、祖母の軽度な認知症に直面している。
食べたことを忘れる。
言ったことを忘れる。
全て忘れているかと思ったら、覚えていることもある。
「なんで言ってくれないのか?」
「なんで自分だけ食べてないの?」
「なんで大事なことを秘密にしているの?」
一応言っておくが、
言ってあるし、食べているし、秘密にはしていない。
一見、このような発言をする祖母は、不幸せではと思ってしまう。
でも、こんな発言をしていても、祖母は不幸せそうには見えないらしい。
私からも見えない。
それは、「悪いことも忘れるから」と母が言っていた。
「忘れている方は、忘れていることをわかっていないから、幸せなのよね。
不幸せなのは、まわりの方。」
母は、自分の一日認知症体験から、身をもって体験し、分析していた。
逆に、父から言われた「忘れている忘れている!」という声かけが、しんどかったそう。
ここに、祖母に対する声かけのヒントがありそうだ!
認知症になった自分を助けてくれる、今できる備え
認知症になると、色んな方のお世話になることが増える。
介護士さん、看護師さん、ケアマネさんなど。
その方々と、信頼関係を築くことは、とても大事なことである。
家族構成、好きなモノ、趣味、嫌いなモノ、過去の事。
これらの情報があることで、
「介護をする方は、利用者さんとの信頼関係を構築しやすく、スムーズな介護につながりやすい!」と看護師の友人も言っていた。
認知症の場合、本人が自分の情報を正確に伝えられないことが多い。
その場合、家族が、本人の情報を伝えることになる。
しかし、
親の好きなこと、嫌いなこと、伝えられますか?
あやしい。
なんとなくはわかるし、過去の事はわかるかもしれないが、
今現在のその人の事は、仲が良くてもわからないこともあるのでは。
同居している子供の、今現在の好きなモノが何かもギリギリわからないかもしれない。
そんな時に活躍するのが、「エンディングノート」。
情報を残しておくことで、認知症になった時も、
よりよい介護を受けられる可能性が上がる。
介護が必要になった時にも、エンディングノートは活躍するという、
現場で働く看護師の言葉で、
エンディングノートの大事さを改めて感じる。
そして、「その人らしく生きるためのサポートをしていきたい」という看護師の友人。そんな方々に支えられて、介護を受けることができることに感謝。
今月は10月9日まで、エンディングノート用シール&ガイドブック販売中!
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エンディングノート書いてみようかな、と思った方は是非ショップをチェックしてみてください。