【係長日記】023〜苦あれば楽あり〜

5月に受けた人間ドッグでガンの疑いがあり、
先月精密検査を受け、結果が昨日でた。

さいわい、血液検査もMRIの結果も、
問題なしで、経過観察となりました。

サラリーマンとなり30年、
タフさだけが取り柄だったけど、
昨年、階段でコケて右膝をやってしまい。

治すヒマも無く、台湾出張に出かけ、
運悪く、担当していた営業と設計者が辞め、
技術担当の私がすべて請け負うハメになり、

現場で声を張り上げ、10年ぶりくらいに、
現場リーダーとして張り切っていたら‥

半年ほどで、身体も精神も限界に達し、
物忘れが増え、ポカミスが増え、
余計に仕事が増え、判断を誤り、
さらに事態が悪化して。

謝り続ける日々が続いたら、
ついに何かがおかしくなって

文字が書けなくなったり、
ギョッとするくらい束になった
白髪が生えてきたり、

手に擦り傷を負っても、
何週間も治癒せず

喉が痛くなり、
薬を飲んでも1ヶ月以上治らず

ああ、こりゃ限界だと思ったあたりで、
なんとか仕事も軌道に乗り始め

それを見越してか、本社から
歳下の新しい課長が派遣され、

私は課長職から、係長に降格した。

なんか、急にモチベーションが下がり、
どうでもいいやというキモチと、

それと、同時に
なんとかやりきったというキモチと、

情けないけど、まあ、
まあ、良かれ悪しかれ
これがオマエの限界なんだと

ハッキリ言われた気がして
すっきりした気分です。

今週は、昨日と今日の二日間
休みをもらって、狂ったように
本を買いまくって、読みまくった。

自宅の近くで、コンビニに入り、
缶コーヒーを買ったついでに、
カウンターに置いてあった
呪術廻戦の22巻をおもむろに買い

店を出てすぐの脇で
立ったまま、読み切って涙し、

駅ナカの本屋で、
平置きしてあった『累々』という
松井玲奈さんのサイン本を見つけ、
家に戻り、車に乗って近くのスタバ行って、
むさぼるように読み切った。

苦しい体験は、イヤだけど、
イヤな体験を乗り越えると、
今まで何気に読んでいた本も、
また違った解釈ができる。

人生とは、苦楽がサンドイッチみたいに
多彩に挟まっていたほうが、
芳醇でおいしいのかもしれない。

そう思うと、多少の苦しみも、
人生を楽しむ、ひとつのイベントとして、
これからもドンとこいと思える。

それでは、さようなら。

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