【ジメジメ湿気対策/除湿機】食養生薬膳
湿邪対策としての中医学的アプローチにおける質問と回答について、詳しく解説いたします。食養生の話がほとんどですが、除湿器やエアコンも有効ということを教えてもらいました。
1. 豆乳・豆乳ヨーグルトの湿邪への影響
豆乳や豆乳ヨーグルトは乳製品同様に湿を体に溜めやすい食材と考えられますが、乳製品ほど体への負担は少ないとされています。湿邪による不調(体がだるくなる、むくみやすくなるなど)がある場合は、摂りすぎないほうが良いでしょう。完全に避ける必要はありませんが、食べる量や頻度を体調に合わせて調整することが推奨されています。
※日本人はやたらとヨーグルト食べたがりますが、胃腸が弱い人が多いので結構情弱です。
2. 大麦とハトムギの違い
大麦とハトムギは似たような穀物に見えますが、効能は異なります。大麦は主に胃腸の消化を助け、消化不良によるお腹の張りに良いとされています。一方、ハトムギは利水作用(余分な水分を排出する作用)が強く、むくみの解消や、皮膚のトラブル(イボや肌荒れ)に適しています。症状に合わせて使い分けるとよいでしょう。
3. 豆乳や豆腐の効能
大豆はそのままの状態ではエネルギーを補給する食材と考えられますが、豆乳や豆腐の形になると、体の「潤い」を補う方向に効能が変化します。これは、豆乳や豆腐が体を涼しくする性質を持つためで、豆腐は「涼性」、豆乳は「平性」に分類されます。したがって、湿邪で「潤す」効能が不要な場合、豆乳や豆腐の摂取は控えたほうが良いでしょう。
4. ベリー類の湿邪への影響
ベリー類は潤いをもたらしながら、湿を溜め込む性質もあります。例えば、ベリーを乾燥させたとき、ベタベタした触感になることが多いですが、これは体内でも同様に湿を助長する可能性があるため、湿邪(特に湿熱)による不調がある際には、摂取を控えるべきとされています。
5. 加工による食材の効能の違い
食材が生の状態から乾燥させたり缶詰に加工されたりすると、効能が変わる場合があります。しかし、古典的な中医学の資料には加工食品の効能が記載されていないため、具体的な効能変化は定かではありません。一般的には、乾燥させることで効能が凝縮され、保存効果が高まる一方、缶詰のような現代の加工法がどのような影響を与えるかは個々の食材によるとされています。
6. ハトムギ茶の効能
ハトムギ茶は、生の白いハトムギより湿を排出する力が少し弱くなるとされています。これは、ハトムギ茶が炒られているためです。しかし、毎日使えるお茶としては便利で、日常の湿邪対策に役立ちます。日々の生活に取り入れやすい形で、継続的に湿を排出する効果を狙うとよいでしょう。
7. キノコ類と湿邪への作用
キノコ類は多くの湿気を含んでいますが、体内の余分な水分を吸収し排出する力もあります。中医学的には、湿気が多い環境に育つキノコ類は、その性質から胃腸を元気にして湿を除去する力があると考えられます。したがって、キノコ類は梅雨時や湿邪のある状態に適した食材として、推奨されています。
8. 除湿機とエアコンのドライ機能の違い
エアコンのドライ機能は、空気を冷やして結露させ除湿します。この方法は湿度を下げる反面、空気を冷やしてしまうため、寒さが不快になる場合があります。一方、除湿機は空気を冷やさず除湿ができるため、寒い雨の日にも快適に湿度を下げることが可能です。暖かく湿気が多い日にはエアコンのドライ機能も有効ですが、梅雨時や湿気が多い寒い日には除湿機がより適しているとされています。
まとめ
このように、湿邪を和らげるためには、食事、住環境、生活習慣のすべてにおいて適切な湿度調整が必要とされます。体の状況や季節に合わせて食材や道具を選び、湿邪による体調不良を予防することが重要です。