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「理想的なしごと」をやろう! 45歳から未経験の異業種転職を成功させた具体的なプロセス
キャリアチェンジしたい。
ただ違う会社に行くんじゃなくて、業種そのものを変えたい。
今の仕事から離れて、別のことに挑戦したい。
でも、どうしたらそれができるのだろう?
そもそも自分は何がやりたいのだろうか?
今更あたらしいキャリアになんて挑戦できるのだろうか…
☝こんなお悩み、ありませんか?
実は私も45歳でこの悩みを抱え、なんとかそれを突破してきました。
今回は未経験職種への転職を実現した具体的な試行錯誤をご紹介したいと思います!
この記事が、お悩み解決の手助けになれば幸いです。
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\underline{1.異業種転職するまでのこと}
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私の転職歴は以下の通りです。
⓪大学卒業・獣医の資格を取る
①内資系製薬会社に就職。動物用医薬品業界で働く
②外資系製薬会社に転職
③牧場に転職。牛の獣医になる
④牛の獣医として別の牧場に転職
⑤複業としてキャリアコンサルタント業に就く
製薬業界にいた期間は21年。その間、獣医師としての「動物を診るスキル」…診察をして治療したり手術をしたりといったスキルですね、それは全く上がっていません。
そして「キャリア」という言葉でイメージされる、いわゆる人事・人材関連の仕事はほとんど経験がありません。
つまり、②と③の間、④と⑤の間で「未経験職への転職」を体験したわけです。
詳しい経緯はコチラをご覧ください。
概略を説明しますと。
私が「獣医の資格を取って製薬会社」という道を選んだのは、幼少期に病気で愛犬を亡くしたことがきっかけでした。「獣医になって病気のワクチンを作りたい!」という思いを抱いたのです。
実際にはワクチンを開発するのに獣医である必要はなかったのですが、当時はその思い一筋だったので仕方ありません。
しかし在学中に、そのワクチンはすでに存在していることを知り、目標を見失ってしまいました。それでも最初の情熱を貫いて獣医師となり、製薬会社に入社。
よく入れたものですが、就職当時はもはや製薬に賭ける使命感もスキルもありませんでした。
その会社が作っていたのは、鶏や豚のワクチン。
ちぐはぐにもほどがある(笑)。
ともあれ、この流れで私は畜産業と出会うことになり、20年後、製薬業界でいよいよ進退窮まった時、それが転職先候補のひとつになったというわけです。
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\underline{2.決断した時のこと}
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なぜ「異業種に行かなければならない」と考えたのか?
理由は2つ。
ひとつは、今の業界が自分の力が能力を発揮できるフィールドではないという諦観。
実は製薬業界の中でなら転職先は比較的見つけやすい状況でしたが、しかし私は20年以上そこにいながら成果を出すことができなかったのです。ならば同業他社に行ったところで、やはり結果は変わらないと思いました。
もうひとつの理由は、専門性を磨きたいという願望。
製薬業界では、獣医としての専門性が求められたのに、それが身に付かなかったためにキャリア形成に失敗しました。
社会人大学でマーケティングを学んだり、MBAを取ったりして、事業戦略を担える人材になる努力はしていたのですが、かといってコンサルティングファームに就職できるほどの専門性はありません。
やはり、獣医師という独占業務のカードをフル活用できるよう、その分野での専門性を身に付けるほうが現実的と考えたのです。
ところがここで大きな壁がひとつ。
製薬業界以外で獣医の求人を探すと、必ずと言っていいほど「3年以上の臨床経験」が採用の必須条件になっているのです。
本当に困りましたが、これが現実。
私はここで腹をくくります。
「ならば、その経験を獲りに行こう。それまでの業界を飛び出し、資格のカードを自由に使えるようになるには、それしかない」
さて、どんな現場を選ぶか?
養豚・養鶏業界は、製薬会社での仕事のつながり上、多少覚えがあったのですが、なまじ知っているだけに業界内の苦手なあの人この人の顔が思い出され、ちょっと飛び込む気にはなれなかったのが正直なところです。
しかし、日本の食糧生産の担い手不足は深刻な問題であり、私は何らかの形で食糧生産に関わりたいと考えていました。
犬や猫といった小動物獣医の業界については、そういった理由で選択肢に上がりませんでした。
こういう事情で、全く
いや、ほんとに全く
触ったことすらほとんどない、牛の、獣医を目指すことになったのです。
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\underline{3.現実の壁}
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とりあえず県内の牧場に求人があったので、給与をほとんど落とさない処遇希望でエントリー。
「…それで、臨床のご経験は?」
「ありません。教えてください」
おととい来やがれと言わんばかりの形相で追い出されました。
というのを2社ほど繰り返した時点で、「これはしっかり練った戦略が必要だ」と現実を知ったわけです。
まあ、そりゃそうですよね。雇う側からすれば、教える上に高い給料払うって、ありえない。
そこで、この未経験の業種で、どうやったら自分が価値提供できるのかを考えることにしました。
準備① 面接失敗の反省
未経験職種への面接現場であらためて実感したのは、「中途採用面接は、交渉事である」ということでした。
交渉の鉄則は、相手の望むものを用意しておくこと。そしてそれが不十分な場合の代替案と交渉範囲を用意しておくこと。面接現場だと下表のようになります。
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