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ひと時代終わり見とどけ濡れて立つ国会議事堂バスティーユのごと
2015(平成27)年9月17日、僕は国会議事堂前にいた。東京は朝から雨だった。デモに参加するのは、ほぼ50年ぶりだろうか。しかし、この日、後の世では戦争法案と呼ばれることになるであろう「安保法案」が、参議院特別委員会で可決され、2日後の9月19日には、参議院本会議で可決されたのだった。
国会議事堂前は、デモ隊で埋め尽くされ、トリコロール(三色旗)を打ち振る人もいた。しかし、白亜の議事堂は、微動だにせず我々を見下していた。
1789年7月14日、フランス人民はアンシャン=レジームの象徴であったバスティーユを襲撃し、革命の火ぶたを切った。
「このままでは終わらせないぞ」。還暦を過ぎた男が、国会議事堂を見上げて涙したことを忘れるな。
2015年 安保法案