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学び辛さを抱える子どもに寄り添った「ほっこり授業」のススメ

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「ほっこり授業」は、ゆっくり、繰り返し、誰かがいつもそばにいる授業です。安心できる授業だから、学び続けられます。しかし、個の授業の「しかけ」により、いつの間にか、全ての子が自己を…
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ほっこりできる授業「自己の存在」を求める子どものための3つのキーワード

知識ではなく「自己の存在」を求めている子ども 子どもから「勉強ができるようになりたい」この言葉が出てくると、すかさず、先生は「いっぱい勉強すると頭がえらくなる」と言い、黙って指示されたことをひたすら続けるように言う・・こんなイメージを想像しませんでしたか? さて、皆さんの幸せのイメージとは、どんなものですか?家族の団らん?好きな趣味に没頭?自然と一体になる? 幸せの時はゆっくり時間が過ぎていませんか? 学校は、せわしいです。今やタブレットで次々と出てくる問題にゲーム感覚で

ほっこり授業~「自己の存在」を他者の中に見いだす!

個別最適な学びは「自己の存在」にフォーカスすべき! 筆者は、個別最適な学びと「ほっこり授業」は同じ学びととらえています。 その前に、「個別最適な学び」前身ともいえる「個に応じた指導」について思うことを述べます。 これまで(前学習指導要領時)は、「その子の身の丈に合った学習内容を提供することが『個に応じた指導』だ」のような意味合いが強かったように感じます。 例えば、算数科で「個に応じた指導」を謳ったとき、行政が予算をつける代わりに、現場に求めることは学力テストの平均値を上げる

「ほっこり授業」の柱!他者の中に「自己」を見いだすしかけを作ろう②

まずは「協働的な学び」のバイアスを外そう! 「他者の中に自己を見出す」「自己の中に他者を見出す」ことは、「子ども相互が関わるしかけ(←協働的な学び)」のある授業でしか、得られない副産物ともいえます。なぜなら、子どもたち自身が「計算ができた」という結果重視の価値観から、「みんなが支えてくれて、計算ができた」というプロセスへの価値が加わるからです。 つまり、この副産物は、これまで「できた・できない」という結果で価値が左右された自己から、「このプロセスを経れば、できないものができ

「ほっこり授業」のしかけ③~発表を1人で終わらせない~他者に自己を見出そう

「発表を1人でおわらせない!」のネタ元 前々回で「種本があります」と書きました。筆者が「目指していた算数の授業は、これだ!」と思ったものです。その後、続編も出版され、授業の様子をスマホで見ることができるようです(ええ、すごっ)。紹介しておきます。すっきり紙面で老眼の筆者にも優しい本でした。 おススメの1冊目 20日間でできる 学び合いスキル30の算数指導 おススメの続編  対話を楽しみ、学びを深める算数指導 著者・出版社   石田淳一著 東洋館出版社 ※取り合えず、アマゾ