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遇見書房
酷暑の中、早稲田の遇見書房を訪ねた。
場所は。穴八幡の鳥居がある交差点、馬場下町の交差点を、早稲田キャンパスに向かって歩く。ほどなく右側に焼き肉屋と油そば屋が並んでいるところ。油そば屋左手の階段を上がった2階にある。サインがあるが見落としやすいかも。
![](https://assets.st-note.com/img/1722754623903-Kt7cZLoXh6.jpg?width=1200)
2階に上がり、室内に入って少し驚いた。開室されて空調も入っているのだが、店の主人がいなかった。それだけでなく、客もいなかった。ただ入口のカウンターに立札があり、主人は席をはずしているので「自助」=セルフサービスでやってくれと中国語で書いてある。
そこで室内の書籍を拝見した。やがて少し時間が経って、おそらく早稲田の中国人留学生らしき学生が一人、そしてまた一人入ってきて、それぞれ自習席に座った。結局、私は、室内を色々拝見した上で、退室した。
この書房で驚いたのは、室内に比較的レベルの高い中国語の新刊本がぎっしり書架に収まっていたことだ。中古本を使っていると思い込んでいたので、これはいい意味で予想外だった。ただここに並ぶ新刊本が、利用者である様々な分野の学生、あるいは日本の研究者のニーズに合っているのかは、判断がつかなかった。見たかぎりでは、私の個人的な関心である、中国の現代の思想、政治、経済への関心で使える本は少ないように感じた(以下に書架の写真を数枚並べる)。
遇見書房は、書房と名乗っているが、日本風に考えると会員制の図書館である。会費は、たとえば半年会員は15000円、1年会員は30000円(なお学生は学生証提示で割引料金適用)。半年会員は5冊迄、1年会員は8冊まで持ち出せる。借りるときは写真を撮って店主にメールを送れとある。店内には自習区と呼ばれる一角があり、会員は1回300円で利用できる。フリードリンクも用意されていた。
ただ、監視のカメラが数台あるとはいえ、管理者がいない状態で料金は正確に徴収できるものだろうか。また、自習する学生と、雑談目的の学生とで、トラブルは起きないだろうか。極めて多様な学生のニーズを考えるとこの蔵書量があっても結局、図書館としてはその一部のニーズにしかこたえられないのではないか、などいろいろ疑問が残った。
他方で早稲田の中国人留学生にとって、大学のそばにこのような中国語の空間が用意されたことは、多分気持ちが落ちつくし、勉学を続けるうえで助けになるかもしれない。
この店の案内を一部日本漢字に置き換えて最後に記録しておく。書房と名乗るが、内容は会員制の図書館(あるいは図書室)。開業は2023年6月とされる。会員は、自習室としても、本屋さんを利用できる。中国語の新刊本を取り揃えている。会員はその本を買うのではなくシェアする。月曜定休である。
東京首家
純中文書店
・靠近落地窗的自習空間、边喝咖啡边自由閲読
・办理会員還可以借閲喜歓的書籍
・中文書籍免費換書角
・定期挙办活動
アクセス 地下鉄早稲田下車。穴八幡の鳥居のある馬場下町交差点を右折、早稲田キャンパス目指す。ほどなく右手2階に「福」の文字。
cf. https://x.com/yujianshuf27420
cf. 单向街・遇见・局外人 聚焦东京中国人书店 亚太快讯 2024/05/13
cf. 袁利 “润”出中国后,他们开始“重建中国” 纽约时报中文网 2024/02/23
![](https://assets.st-note.com/img/1722759555020-DrbitXOsqv.jpg?width=1200)
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