そろそろ「心」の病かはっきりさせよう
そもそも心はどこにあるのか?そして、よくわからい心が病気になるのかはっきりさせよう。
■心とは
調べるといろいろな意味があるが、大体次のようなものだ。
体に対し(しかも体の中に宿るものとしての)、知識・感情・意志などの精神的な働きのもとになると見られているもの。また、その働き。
定義としての「心」はある。しかし、人間の身体を解剖しても、これが「心」ですという部位はでない。
今日の文明人としては理解しているはずだ。知識・感情・意思に精神的に働きかける臓器は「脳」であることを。唯物論的にいえば「心」も「魂」もないのである。
しかし、定義をなくすと面倒くさいので、脳という臓器が作り出す、知識・感情・意思をひとまず心と考えよう。
■心の病
しかし、心が病むのである。これは黙って見過ごせない。実態として存在せず、観念としての「心」が病むのである。
一般にこれを「精神疾患」というGoogle検索の強調スぺユニットは以下のように表示された。
精神疾患とは、脳の働きの変化によって、感情や行動などに著しいかたよりが見られる状態のことです。
統合失調症やうつ病、双極性障害(躁うつ病)などが挙げられます。
さすがGoogle、真理をついている「脳の働きの変化によって」おきる病気を便宜上「心の病」と呼んでいる。
実は精神の病気は完全に解剖されていない。脳外科のような病気は解剖学からわかるが、脳神経の発生メカニズムが正確に解明されていない方が多い。
以下、主ないわゆる「心の病」の名前と仮説である
▼統合失調症
発病メカニズム不明。ドーパミンの過不足による認知機能不全を原因とする説が有力。
▼うつ病
発病メカニズム不明。生物学としてはセロトニン仮説。MRI画像診断により、脳の海馬領域の神経損傷仮説。心理学的には病前の性格を。社会的要因もリスクと。
▼双極性障害
双極性障害は遺伝子の影響が強い。神経細胞の細胞内のカルシウムイオン制御が変調をきたしている説も。
▼パニック障害
発作のメカニズムは解明されていない。脳内不安神経機構の異常によって起きると考えられている。生物学的には脳のノルアドレナリンにより不安感が引き起こされ、セレトニン不足・受容体が鈍くなっている説。逆にセロトニンが過剰という説も。
これ以外にもさまざまな精神疾患がある。精神疾患の病名はある意味、カテゴライズをするためにある。主に症状と医師の問診のみできまる病名である。双極性スペクトラムといったように病気が連続的に拡がっているという考え方もある。
■それは「脳」の病気ではないか?
「心」の病気、「精神」の病気、「脳」の病気。言葉が差別的な意味を持って捉えられてらいけない。そんな意味はないことをまず書いておく。そして、私自身が双極性障害の当事者である。
まず、脳の病気である精神疾患のほとんどは、発生メカニズムが不明であることを理解して欲しい。その状態で治療をしている。
統合失調症の人は「抗精神病薬」。うつ病の人は「抗うつ薬」。双極性障害の人は「気分安定薬」。パニック障害の人は「抗不安薬」。これらの薬を飲む。効果があるのは「心」ではない。「脳」だ。
「脳」に効くから、「心」・「精神」が改善するわけだ。
カウンセリングが効く人もいる。ストレスで心がむしばまれ、気持ちから脳にダメージを与えている状態の人ではなかろうか?カウンセリングで気持ちが楽になるので、脳のダメージが減る。脳のダメージは化学的な変化だろう。脳のダメージが減るから、気持ちも改善する。
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■脳に効くと思って薬を飲む
「心」の病気を悪化させるのは、自己判断で薬をやめることが多い。身体の中の「脳」という器官の病気と捉えれば、自分も病気を受け止めやすいのではないか?
そう、脳に効く。薬は脳に効く。脳内のリチウムの血中濃度を高くして、気分を安定させて、予防をするのが双極性障害の気分安定薬だから。
ふむ、この文章を書いたのは「自己療養」。文章を打つことによるカタルシス?